あとがきにかえて~ルチア~
ルチアはすぐに里親さんが決まると思っていました。
保護当初から我が家で里親さんを探す事は決まっていたのですが
特に問題もないですし、性格も花丸さんだったので
プチ預かりのもなかママさんの時点で決まると思っていました。
プチを経て、我が家へ来た時も小梅さんが
『この子は年越ししないわよ~』と言っていましたし(笑
それが実にクリスマスもお正月も我が家でお過ごしになり(笑
我が家の最長記録(ってまだ二頭目だけど)3ヶ月も居ちゃいました。
預かり初日からこの笑顔(笑
実はルチアの里親K様は、ルチアの保護当初から迎えたいと思ってくださっていました。
ですが、K様のおうちにはサティ君(ブラックタン)とフレッド君(トライカラー)という二頭のキャバリアが居て
『できれば単頭飼い希望』のルチアはきっとダメだろう、と応募せずに見守ってくださっていました。
9月に保護され、10月に我が家で預かりを開始してから
ルチアには実に多くの方からご応募をいただいていました。
そしてそれらは募集後に多く寄せられたものではなく
毎週のようにコンスタントにいただいていました。
(多分それは、応募くださった皆様が
ルチアの幸せを本当に考えてくださり、悩んでくださった結果だと思っています。
ご応募の中にはそのお考えが伺える文言が多くあり
返す返す今回ご応募を辞退させていただいた事を心苦しく思っています。)
しかし毎週のようにご応募を戴く中でも、
中々進むお話が無いまま季節は冬になりました。
その頃、里親様のお宅では先住犬フレッド君の調子が悪くなり、
12月にフレッド君は亡くなりました。
そして、K様はずっと見守ってくださっていたルチアにご応募くださいました。
まるで里親様からの応募をお祈りしているみたいに
手を重ねて眠るルチア。
これは私からの、質問メールの一部とK様からの返信です。
(K様の許可を得て転載しています)
↓
①ルチアにご応募いただいた理由を今一度、お聞かせいただけますでしょうか?
僭越ながら、私が預かりをする時にひとつ決めている事があります。
それは犬種や年齢、里親希望様の環境・条件に関わらず
『絶対この子でなければ』という強いお気持ちがある方の所に、行ってもらいたいと思っています。
私にとっては彼女がキャバリアである以前に、
他とは比べられない個性と性格を持った‘ルチア’という子です。
私は先住犬よりも大切にルチアを預かっているつもりでおります。
それはルチアが、どこかに居る里親様の大切な大切な愛犬で
里親様がルチアを幸せにするのと同じくらい、ルチアは里親様を幸せにすると確信しているからです。
是非、‘ルチア’に応募いただいた理由をお聞かせいただけますでしょうか?
以下、K様からの返信です。
↓
ルチアちゃんに応募したのは、はじめに私が彼女の光輝く笑顔に
一目惚れしたことがきっかけでした。
~中略~
10月以降もハハロフさんのブログはずっと読んでいました。
ルチアちゃんが輝いてみえるのは、
ハハロフさんの愛情と、ルチアちゃん の天性の資質ですね。
毎回ハハロフさんがルチアちゃんの様子をUPしてくれるのが楽しみでした。
今月フレッドのことでは大きな悲しみを味わいましたが、
同じときにルチアちゃんから、思いもかけずたくさんの元気をもらいました。
知らないあいだにルチアちゃんにはすごく助けてもらいました。
~以下略~
‘ルチア’にご応募いただいた理由についての質問は
実に3度目です(しつこくてすみません)
私にとってはどんな条件よりも、一番大切な気持ちのところです。
フレッド君が亡くなって日が浅い中でのご応募された動機も
申し訳ないと思いながらも何度も伺いました。
多くのメールのやり取りをしていく中で
フレッド君からルチアへ命のやり取りがあったのかな、と思う瞬間がありました。
すぐにお嫁に行くだろうと思っていたルチアが
思いがけずパブ家に3ヶ月も長逗留し
まるでフレッド君を見守るように、K様のお膝が寂しくならないように
我が家で出番を待っていたのかな、と思いました。
だとしたら、ルチアを幸せにしてくださるのはK様で
K様を幸せにできるのはルチアなんだ、とそう思いました。
もし、K様のお宅に二頭の先住が居た場合
私はやはりお断りをしていたと思います。
ルチアを単頭希望したのは、ルチアの甘えん坊の性格と
パブロフを押しのけてでも可愛がって欲しがるところから
先住犬の性格によってはストレスを与えてしまうからです。
フレッド君が亡くなりご応募を戴いた時点で
先住犬のサティ君についてK様からこのようにメールを戴きました。
サティは12kのでっかいキャバリアの男の子です。
性格は明るいながらも物静か、温厚なタイプです。
初めてあった他犬にも優しく静かに接します。
他犬が興奮して騒いでいても、サティは飼い主の目を見て静かに
お座りの姿勢で待つことが出来ます。
キャバリアでよく見かける、甘えん坊な行動、抱っこをせがんだり
膝の上にのせて~と、せがんだりはあまりしません。
たぶん以前の飼い主さんが躾をされていたのだと思います。
~中略~
たとえばルチアちゃんがうちに来て、一緒に暮らすことになっても
サティはそのことでさびしくて心を痛めたりはしないと思います。
基本的に人間も犬も大好きな子です。
ハートがおっきくて、環境に適応する能力が高いので一緒にいること
を受け入れ、仲良くやっていくと思います。
お見合いでサティ君を抱っこするわたくし。
大きな犬は大好物(正月太りで足にもモザイクだ)
先住犬がいたとしても、それがサティ君なら
ルチアも安心して暮らせると思い、お見合いに臨みました。
なんせ私の狙い?はサティ君…笑
会ってみると本当に大きくて、ふわふわで優しい男の子でした。
そして、ルチアはトライアルを開始しました。
ルチアは我が家に来たときから、大好き大好きと沢山言ってくれました。
とにかく一日中、起きてから眠るまで私の事を好きでいてくれました。
最初はどうして良いのかわからず、あまり構わないようにしました。
里親さんが困らないように、あまりベタベタしない方が良いと思いましたし
私も離れがたくなるのが怖かったからです。
膝に乗ってくるのを毎回ベッドに戻しましたし
ふいに目が合うと寝ていても何をしていても
シッポをバタンバタン振ってくれるのもスルーし続けました。
私が動くと目で追って、トイレに入ったらトイレの周辺を駆け回って私を探していました。
そして見つけたら必死に膝をねだり、一生懸命笑顔で登ってきてくれました。
いつでもどこでもワンダーフォーゲル部部長
あまり心を許して仲良くなりすぎたくないと思っていた私ですが
そんな事を思っている時に最初の預かりっ子小糸はん(現:セレーナ嬢)と会う機会を
かるころさん が作ってくださいました。(小糸のあとがきはこちら から)
すると見事に私の事を忘れて、里親さんをずっと後追いしていました(笑
里親さんの所に行ってきちんと馴染んでいる小糸を見てとても安心しました。
大丈夫、ちゃんと私が愛情をかけても里親さんが一番大切な人だって最初から知ってる。
犬の時間は人よりも随分短いです。
人はあちこちよそ見をするけれど、犬は飼い主だけを見て今この瞬間を生きています。
だからルチアにとっての大事な数ヶ月は絶対無駄にしたくないと思いました。
保護時から人への愛情たっぷりのルチアだったけれど、
今まで一方通行の愛情だったものを、
私がはじめて受け止めて返してあげようと思いました。
でも結局、ルチアの愛情の方が大きすぎて、全然返しきれませんでした。
(どちらかというと、溺れた(汗)
これからは素敵なご家族が、ルチアとずっと過ごしてくださいます。
K様、●っしー様(K様の旦那様)、お母様、サティ君
天国のフレッド君・シャンティちゃん
どうぞよろしくお願いします。
ルチアちゃん、正式譲渡になりました。
そして皆様、お待ちかね?の・・・
里親様のブログですっ↓
イヌに小判
私は毎日舐めるように読んでます…(笑
とっても幸せな預かり生活でした。
ルチアちゃん、ありがとう。これからもよろしくね。
私の一番好きな写真です。
なかなか撮れなかったのですが、いつもこんなに笑顔です。
ルチアに関わってくださった皆様
ありがとうございました。
あとがきにかえて ハハロフ拝




