©️patissere yuka
今から18年ほど前のこと。
5年間お勤めしていた企業での
安定したOL生活にピリオドを打ち、
全く知り合いもいない、
フランス語も話せない、
趣味でお菓子教室に色々と通っていただけ・・・
そんな状態で、
「本物を知りたい!!」
という強い思いひとつで
単身、パリへお菓子留学。
(思えば、あの頃からの「本物志向」・・笑)
その時は、3ヶ月で日本に帰国する予定だった。
(が、気づけば5年・・)
住み始めた頃は、
様々なトラブルが
毎日のように身にふりかかり
守られてぬくぬく育ってきた私にとっては、
本当に怖くて不安で心細くて
毎晩、ベットの中で泣きながら
眠りにつく日々だったなぁ・・。
(だから、その当時の写真は、いつも目が腫れている・・笑)
けれども、
学校での授業で新しい事を吸収できる喜び、
そして、パリの街を歩けば
お菓子やさんやマルシェ、
おしゃれなブティックや、お花やさん
美しい景色に美しい空の色・・。
優しく色々な事を教えてくれる
フランス人の方々・・。
毎日、素晴らしいものを目にし、口にし、
わくわく、ドキドキ、刺激いっぱいで。
何度、泣きながら
「もう日本に帰るぅ~」と
母に国際電話で泣きをいれたか
数知れないけれど
電話を切って、
窓の外のパリの景色を見ては
「やっぱり、ここでもっと勉強したいっ!」
・・の繰り返し。(笑)
そんな、あまったれyukaの
ドタバタ劇場を繰り広げながらも
フランスという国に優しく受け入れていただき、
あれよあれよと、
世界を代表する多くの素晴らしいシェフの下で
教えを受けさせて頂ける幸運に恵まれました。
パリからは電車で2時間近くかかる
フォンテーヌブローにあるお店なので
最初は、ただ、純粋に
お菓子を頂きたくて、
プチ旅行気分で伺ったのですが、
あまりにお菓子が美味しくて!!
思わず
「ここでスタージュさせてください!!」と
シェフに、つたないフランス語でアタックしたのでした。
(良い子は真似をしないように♪ 今はこういうのも難しいみたいですね・・
あの頃に行っててよかった!)
みんな仲良し♪
皆、シェフの事を尊敬し、チームワークが最高でした♪
本場の厨房では、こんなに大量に仕込むんだ~とびっくりしたり・・
うわー、山ほど高級ショコラが積み上げられてるぅ~と興奮したり。
(当時はヴァローナのショコラもフェーブ形ではなかったので、
スタージュ生がショコラをひたすらナイフで刻む・・・のです。重労働!)
みんな、何もできず役にたたない私に
優しく教えてくれたなぁ。
こちらで教えていただいた大好きな
アプリコットとラベンダーの華やかなお菓子。
現在、私の教室でご紹介している
「PROVENCE」のお手本です。
シェフに教えていただけたからこそ、
完成した、このお菓子。
このお菓子をレッスンする時は、
そんなオマージュを込めて
必ず、カッセル シェフのご紹介と共に。
こちらの記事でも語ってます。
2013年8月のレッスンレポ
2009年7月のレッスンレポ
スタージュを終えて、パリに戻る日に
カッセルさんがサインと共にくださった本を
今でも大切に大切に飾っています。
こんなふうに
スタージュしたお店で教えていただいたお菓子はもちろん、
フランス中のお菓子やさんを食べ歩き、
全て、詳細に分析した情報を
書き留めてまとめた資料の一部をまとめたのが
このブログです。
こんな資料が、お菓子だけでなく、
レストラン編、食材編、マルシェ編
フロマージュ編ワイン編
フランス地方編、ロンドン編...と。
私の全エネルギーを費やして過ごした
フランスでの時間でした。