アメリカの大学の場合、大学の技術移転機関で1番稼いでいるのがニューヨーク大学で、265億円の収入があるそうだ。


これに対して、日本の大学の承認TLOを全部合わせても収入は7~8億円だそうだ。東北テクノアーチが最高で売上16億円として、収入はその3割の5億弱、東大が2億、その他合わせてもやはり10億も行かないだろうから大体そんなものだろう。


つまり、日本の大学が束になっても、アメリカの1大学の30分の1~40分の1というわけだ。稼ぎ頭の東北テクノアーチでも50分の1となる。


これは一体どういうことなのだろう?


確かにアメリカでは医薬でいえば世界の40%。日本は10%弱の市場だから単純計算でも市場規模が4倍違う。


しかし、それを考慮してもNY大学は66億円。日本の大学全部の10倍である。


日本は国立大学だけで82校位ある。全部の大学を会わせると800大学以上にもなる。


日本の800大学vs米国の1大学で10倍負けている。


とういうことは、8000倍以上の差があるということだ。アメリカの8000分の1以下しか日本の大学やTLOは稼げていない。


この差がどこにあるのか、はいろいろあるが、一番大きな差はホームラン特許が日本にはほとんどなく、稀にあっても、企業が強引に買い取ってしまうからではなかろうか?つまり、大学がいい発明をしても企業が共存共栄ではなく、自社の利益を最大化することを優先しているのではなかろうか?


大学が企業を訴えて嫌われているアメリカのように大学知財部も企業と真正面から交渉できる能力を持つ知財部員がいればいいのだが。


産業界も自分達の利益追求だけでなく、日本全体の将来を考えればもっと大学が画期的な発明をして、それでヒット商品を作る、というように外部機関のレバレッジを利かせて画期的な製品開発につなげるべきだろう。そうすればどんどん新しい発明が出て大学が活性化し、ベンチャーも活発になり、産業界の利益にもなる。


大学側ももっと本格的に産業界の実情を知ってもいいのではなかろうか?企業と共同でやると汚れた研究みたいにいう教授もいると聞くが、アメリカの大学の中には企業以上に本格的な製品研究を行っている大学もある。パイプラインが7,8本走っている医薬系の大学もあるのだ。


産業界ももっとオープンイノベーションに変わるべきだが、大学も産業界のニーズにあった、すぐに製品化でき、売れるような技術を開発する教授がもっと出てきてもいいのではなかろうか?それも、NatureとかScienceに論文を出すレベルの教授から出てきて欲しいものだ。


ノーベル賞級の研究をし、特許でも数十億円~数百億円を稼ぎ、ベンチャーのエンジェルになるような教授が出てきたら、日本の産官学も変わると思われる。私もそのような手伝いをしたいと思っている。



AD

コメント(5)