先週金曜日(1月29日)、独立行政法人 工業所有権情報・研修館(INPIT)営業秘密・知財戦略相談窓口が開催した「営業秘密・知財戦略セミナー」に出席した。


 講師は、知的財産戦略アドバイザーの小原荘平氏である。


 電機メーカー出身で、元技術者で、その後、知的財産・ライセンス契約等を担当してきたとの自己紹介があった。


 本セミナーで知りたかったのは他社との契約(秘密保持契約)についてである。


 下請けの場合、発注元の企業との関係で、自社の営業秘密をいかに守るかが課題になっているからである。


 発注元の企業との間で少なくとも秘密保持契約を結んでおかないと、発注元を介して自社の営業秘密が他社に漏れることがある。
 ひどい場合には、営業秘密を盗ったら、自社よりも安く製造を請け負う他社に仕事を回すことがある。

 営業秘密は盗られるし、仕事も無くなるし、泣き面に蜂である。


 小原氏によると、他社との契約では
 取引先に対する開示・非開示の方針を明確にすること
 開示前に秘密保持契約を締結すること
 共同研究開発契約・委託製造契約など契約条件に注意すること
 (例えば、成果物の他社への販売禁止条項など)


 契約と取り交わすとき、先に契約案を提示する方が有利であると指摘した。


 先に相手に契約案を提示してもらい、そこから相手側の戦略を読み取り、その後、自社に有利な契約案を提示し、交渉するのではないかと、素人考えで思っていた。


 これは、孫子の兵法、「彼を知り己を知れば、百戦して危うからず」から来ることだが、実際にはそうではないらしい。


 では、何故、先に契約案を提示するかというと、交渉の場で契約内容を取り下げさせたり、変更させたりなどすることが非常に難しいからである。


 体験談に基づくものである。


 これは傾聴に値する意見である。


 自社の要求を全て盛り込んだ契約案を先に提示した方が、その後の交渉で有利に働く。


 交渉の主導権を握ることができると、いうことなのか。


 今回のセミナー、この話を聞くことが出来ただけでも出席した価値がある。