本年の4月18日の日経朝刊に「知的財産や郵政 日米が並行協議 非関税9項目、TPPにらむ・・・非関税9項目のうち米国側が最も手厚く記述したのは知的財産権である・・・著作権などの知的財産権の保護を強めるように迫る構えで、著作権の保護期間を50年から70年に延長するように訴えている」旨の記事が掲載されたことについて、小生の別のブログhttp://plaza.rakuten.co.jp/patanze/diary/201304180000/ で紹介した。
 
 本日(5月13日)、日経朝刊17面の法務欄に「著作権延長、TPP交渉で浮上」の記事が掲載されていた。前回の記事の続編である。


 著作権の保護期間を50年から70年に延長する際に問題となるのが、70年延長の改正法が施行されたとき、遡及して適用されるのか否かである。


 いわゆる経過措置の問題である。

 この点については未だ不透明であると報じていた。


 50年経過して著作権が消滅した後に70年延長に法改正されたとき、70年を経過していなければ遡及して適用される事態が生じるのか否か。


 50年を経過しても使用したい著作権なんてそんなに数多くあるわけでもなく、遡及適用しても問題ないよとの意見を聞くことがある。どうなんだろう。



 ちなみに、H19年度 文化庁委託調査研究 著作物等の保護と利用円滑化方策に関する調査研究「諸外国の著作物等の保護期間について」報告書 平成20年2月編で、 保護期間を延長する際には、過去の制度との調整を図るために経過措置を設ける必要が生じる。特に問題となるのは、いったん公有に帰した著作物について、法改正によって著作権が復活することになる場合である。これについては東西ドイツ統一にともなう経過措置が紹介されていた。


 旧東ドイツ著作権法33条は死後50年の保護期間を採用していたのであるが、これに代わってドイツ著作権法64条に基づく死後70年の保護期間が適用され、これに伴いドイツ統一の際、旧東ドイツ著作権法に基づく著作権が消滅し、すでに公有に帰していた著作物についても、著作者の死後70年経過していないものについては、著作権が復活することとされた とのこと。



 いずれにしても今後の交渉内容に注目しよう。