特許庁のホームページ、012/8/13更新情報欄に「産業構造審議会知的財産政策部会意匠制度小委員会を更新しました。 第18回意匠制度小委員会の「議事録」「議事要旨」を掲載しました。」の公示があった。


 ロカルノ協定加盟、画像(画面)デザイン、3Dデジタルデザインを含む保護対象の拡大などについてである。


 画像(画面)デザインについては、平成18年 意匠法等の一部改正で既に保護されているのに何故なのか。

 平成18年の改正では、改正意匠制度運用説明会テキストによると、
 「改正の趣旨
(1)従来の制度
 従来、画面デザインは、液晶時計の時刻表示部や携帯電話機の初期メニュー選択画面のように物品の成立性に照らして不可欠なものであって、その物品自体の有する機能により表示されているもののみがその意匠の構成要素として扱われ、意匠法で保護されていました。一方、物品の成立性に照らして不可欠なものとはいえない画面デザインや、その機器とは別のディスプレイに表示される画面デザインについては意匠の構成要素とは認められず保護の対象とされていませんでした。
(2)改正の背景
 近年の情報技術の進展とそれに伴う経済・社会の情報化を背景として、従来、家電機器や情報機器に用いられてきた操作ボタン等の物理的な部品を画面上の電子的な画像に置き換え、こうした画面デザインが機器等と一体となって用途や機能を発揮する物品が一般化しつつあります。また、このような画面デザインは、家電機器等に係る品質や需要者の選択にとって大きな要素となっており、企業においても画面デザインへの投資の重要性が増大している状況にあります。
(3)改正の概要
 画面デザインのうち、物品の本来的な機能を発揮できる状態にする際に必要となる操作に使用される画像について、物品の部分の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に含まれるもの、すなわち意匠の構成要素として意匠法の保護対象としました。」
 との解説あった。


 このとき、 「ただし、物品から独立して販売されているビジネスソフトやゲームソフト等をインストールすることで表示される画面デザインについては、今回の保護対象となる画像には含まないものとしました」  と、一部の画面デザインについては保護対象から外していた。

 その理由は、 「これは、このような画面デザインを保護すると、どのような物品にまで権利の効力が及ぶのか予測が困難となり、ひいてはソフトウェアの流通を阻害するおそれがあることや、インストール可能な物品全体の流通に影響が出るおそれがあるからです」  と、いうことであった。


 しかし、時代は大きく変わり(?)、スマートフォンなどの登場により、画面デザインの保護のあり方を考え直す時期が来た。

 そこで、平成23年8月1日より新しい意匠審査基準の運用を開始した。
 この新しい意匠審査基準においては、

 「画面デザインに関して、従来より意匠法第2条第1項により保護されてきた画像についての保護要件の明確化と、変化する画像の一意匠の考え方の変更が行われた。これにより、「物品の機能を果たすために必要な表示を行う画像(表示画像)」については、意匠法第2条第1項に規定する「意匠」を構成するものとして保護されることが明確となった。また、変化前の画像と変化後の画像が(イ)物品の同一機能のための画像であり、(ロ)変化の前後の画像に形態的関連性が認められる場合は、複数の画像を含んだ状態で一意匠と認定されることとなった。」

 でも、

 「近年におけるタッチパネルの普及に伴うGUI(Graphical User Interface)の利用拡大、モニタの高精細化による表現力の向上、電子機器の多機能化による操作性に対する要求の高まり、情報表示端末の小型化による利用シーンの拡大などを受けて、操作性の向上や美感の創出による他社製品との差別化といった従来から「デザイン」が果たしてきた役割において、画面デザインの重要性が従来よりも飛躍的に増している」  

こと等を考えると、どうも改訂された意匠審査基準(平成23年)でも追いつかないらしい。


 そこで、「物品との一体不可分性を緩和する」などの意匠法の改正の必要性に迫られた(?)ということなのか。


 しかし、日本では、米国とは異なり、やはり物品との一体不可分性を堅持しつつ画面デザインの保護を図ろうとするのではないのか? 


 意匠法第2条1項を改正する必要性が生じるからである。


 換言すると、意匠法が大きく変わり、そこまでするかという疑問があるからである。

 

 どうなんだろう。