ジョニー・トー監督より『終わらない青』へのコメント | Takaomi Ogata OFFICIAL BLOG

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緒方貴臣(映画監督)公式ブログ


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ゆうばりにて、ジョニー・トー監督より『終わらない青』へのコメント

終わらない青 Never Ending Blue 脚本・監督 緒方貴臣「この映画祭に主演女優賞があったなら、それは間違いなく
『終わらない青』の水井真希だ」
(ジョニー・トー監督)

『終わらない青』公式サイト
http://paranoidkitchen.com/movie/neverendingblue/
水井真希 公式ブログ
http://blog.livedoor.jp/mmizui/


2011年3月より渋谷アップリンクにて3週間レイトショー公開 。
前売りは、来月から発売予定。

水井真希さんの演技は、他の監督さんや映画関係者から絶賛されています。
キャスティングしてから脚本を書き上げましたので
彼女のリアルがかなり入っている作品になっています。

【お知らせ】
『終わらない青』の前売り券購入者には、特典あります。
また劇場窓口にてリストカットの傷跡を見せてくれた方には割引を考えています。これは、話題作りの為ではなく、当事者に観て頂きたいという理由からであります。作品は、賛否両論あるでしょう。でも、たくさんの方に観て何かを感じて頂きたいです。



この題材を選んだ理由ですが
ある本で、20代前半女性の7人に1人に何らかの自傷行為を経験している
ということを知ったことによります。
また、3日に1人のペースで両親による虐待で
幼い命が失われているともありました。

その事実を知った当時、私はかなりの衝撃を受けました。
もしかしたら友人の中の誰かに自傷行為を経験している人がいるかも、と。
そして、様々な本を読んだり、実際に取材をして行くに従い
ぞれまで、思っていた自傷行為の理由などが間違っていたと気づいて行きました。

また、自分の中には大きな偏見がありました。
「みんな苦るしいのに自分だけ苦しがって」や「死に損ない」などと。
間違っていた自分を知り、同時に僕のように偏見や差別心を持った人々が
世の中には、数えきれないくらい存在することも感じました。
インターネット上で、少し調べただけで
怒りが込み上げてくるような、自傷行為者に対しての批判的な文面が沢山出てきます。

そこで、私は以前の私のように偏見を持った人たちに向けて
作品を制作することにしました。
ただ、こういう題材は、本や漫画、映画ではすでに描かれていますが
ヒーロー的人物による救済や奇跡などは現実的ではありませんし、
お涙頂戴的な作品にすると観客は、涙を流した後は現実の世界に戻って
作品のことなど忘れてしまいます。

そこで、より現実的な描写や物語進行で
感情移入を極力避けることで常に客観的な視線、傍観者として観客を置くことで
主人公の苦しい現実に気がつくことができない周囲のクラスメイトや
担任の先生などの視点になり
守ってあげられない、気づいてあげられない自分に
罪悪感や無力感を覚えるのではないかと思い制作しました。

また、暴力シーンなどは、通常、尺の関係上や規制の問題上
短縮されます。
そうすると、観客に本当の暴力の痛みを伝えることが出来ません。
そこで、主人公の置かれた苦痛と同じ時間を観客に見せるため
長めの尺になりました。

過去に、ゆうばりと福岡の映画祭で上映されましたが
過去に性的虐待を経験をしている方がいて発作を起こしそうになったと
聞きました。
しかし、その方からは、映画祭最後の日に
「自分が逃げていた過去と向き合わせてくれてありがとう。
乗り越えられそうです。」と声をかけて頂きました。

当初は、自傷行為者に偏見を持った人たちに向けて作りましたが
当事者にとっても救いになる場合があるかもしれないと
今では、思っております。


緒方貴臣



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