虫の話したり、虫を観察したりするので、
すっかり虫好きだと思われてる私ですが、
もともと 虫 だいっきらいです。
見れば見るほど 気持ち悪いヤツが多い。
ほんまに、ちょっと立て続けに見かけてしまうと、なんだか気分悪くなるくらい
大キライでした。
が、息子がまだちっちゃい頃に
ムシキングっていうアニメが めちゃくちゃ流行ってて、
ただでさえ、男の子って、昆虫とか好きなのに とにかくあの頃は
男の子の玩具といえば なんでもかんでも 昆虫のイラストがついていて…
外国産のカブトムシなんかも
スーパーやペットショップで売られるようになり…
息子は すごく 虫にハマってて。
パパと一緒に 虫採りに行ったりしてました。
長男が 小学校の低学年の頃だったか、オスとメス つがいのカブトムシを どこかからもらってきました。
そのあと立て続けに、またメスのカブトムシをもらい、
オス1匹と2匹のメスとの同居生活。
オスのカブトムシにとっては
すてきなハーレム状態です。
しばらくして 虫カゴをよく見ると
卵がいくつかうまれていました。
「おお！タマゴ……」
この辺りから
だんだん興味がわいてきて
毎日毎日 虫カゴの中の腐葉土をひっくり返しては、卵を数えました。
（本当は そっとしとくのがいいとされている…）
卵も うまれてしばらくすると、ちょっと大きくなって、色も なんだか違くなってきて透明感がでてきます。
そして…
ある日 卵とほぼ同じ大きさの幼虫が……
うまれている！！！
せいぜい2.3ミリかなー。
生まれたばかりの幼虫。めっちゃちっちゃい。
そこから 腐葉土を食べて成長していく幼虫を観察し続け、（カブトムシの幼虫のごちそうは、しっかり発酵した腐葉土です）
あんなにきもち悪かった カブトムシの幼虫を 毎日手のひらにのせて 大きさを見たり 何匹いるのか数えたりするようになりました。
カブトムシの成虫の大きさは
幼虫の時のエサの量や環境に左右されます。
幼虫の時 たくさんの 腐葉土を食べて大きくなると、成虫になったカブトムシも大きい。
狭い虫カゴで、ぎゅうぎゅうに育てると 幼虫もあんまり大きくならずに ちびカブトに。
さなぎになったら、あとは そーっと待つのみです。
さなぎ室を ちゃんと作れなかったカブトムシには、卵の殻を利用したさなぎ室を作ったりもしました。
そうして、お世話と観察に明け暮れ
ついに60匹以上のカブトムシを成虫にさせちゃいました。
興味を持ちはじめると
止まらなくなる性質なんです。
その対象物が、
もともと好きじゃないもの であっても、
うっかり興味がわいてきたら
知りたくて知りたくて
もっともっと興味がわいて
そりゃあもう しつこいくらい。
……これはもう…愛でしょ
そう…
愛だな。これも一つの
愛のかたちか…
なんちゃって。
愛って なんだか
重いもののように捉えがちですが、
私にとっては
止められない興味や関心を
相手に抱いてしまったら
もう それは ほとんど
愛と呼ぶにふさわしい感情かもしれません。
だって、
寝ても覚めても
虫のお世話がアタマから離れなかったら
それはもう 「虫を愛してるんだね」
と 言われても仕方ないです。
そんなふうに
目の前で動くもの
目の前で起きてくること に、
心を奪われることが
しばしばあります。
カウンセリングとか、セラピーも
もしかしたら 私にとっては、
同じような感覚かもしれません。
（また 不謹慎だなぁ）
目の前の人が
どうしてそう思うのか
どんな風に 感じているのか
どうして心が痛いのか
それはなんでそうなったの？
いつから？なんで？なんで？？
知りたくて知りたくて…
愛の反対が無関心というなら、
私がその時 目の前の人に寄せる気持ちは
やっぱり愛かもしれません。
だって
関心があふれて止まらないよー。
（いわゆる 「優しさ」 みたいな感覚とは かなり違うかもしれないけど。）
うっとおしいですね。
ごめんなさい。
でも、一生のうちの
ほんのしばらくの時間、その瞬間、
強烈に相手を知りたいと思って
深ーく強ーく 関わる時間は、
たましいとたましいが触れ合うような、
とても 濃密で 意味のある時間だと思うのです。
結局、
相手のこと「もっと知りたい」と思うのが 人との関わりの 一番基本的な部分なのかなぁ…と 考えてみました。
なんて ……
無理矢理まとめることにしました(・∀・)