気をつけて | とりあえず

先日、日本のすばらしさ について書いたものの、世の中にはやはりよからぬ輩もいるらしく振り込め詐欺などが活発に行われているらしい。


学童期のお子さんがいる場合は居住管轄の防災メールなどから注意喚起のメールが配信されているだろうし、現代社会の常識で生きてきた人にとっては、そうした語り口は問題外という気もする。しかし、世の中そうしたツールのない人もたくさんいるし、実は現代社会の常識からは考えられない遠い過去の経験が豊富な方々も多い。



木曜の夜、関東地方では突然の停電が懸念される最中、義母から電話があった。かなり気持ちが乱れている様子…突然の停電が発生して何か起こったのではないかと思い、まずは深呼吸。



聞いていると、みずほ銀行から「お金がおろせなくなりました」という電話があったらしい。


完全に取り付け騒ぎが頭を支配してしまった彼女は、銀行の担当者に老後の蓄えが入っているのだからそれは困ると言ったらしいが、申し訳ありませんと言われたという。


電話の時点で何も知らなかった私はその話を聞き、まず、もしかしたら停電の影響でシステムが停止したということがあるかもしれないけれど、それは数日間引き出せなくなるだけのことだし、万が一破たんするようなことがあっても、普通に預金しているだけなら数ヵ月手続きができなくなるだけでお金がなくなるわけではないから心配しなくて大丈夫、電話してくれてよかった…と伝えた。


そして、もしかしたらこういう環境で振り込め詐欺などが狙っているかもしれないから、電話があったからといってあわてて銀行に行ってお金を引き出すなんていうことはしないように…最悪の場合後ろからつけられているかもしれないし、その後どろぼうに入られるということがあるかもしれない、他にも電話をしておいて行員を名乗る人が自宅に訪れて通帳を預かったりするかもしれない。だから、どんな電話でも、あわてた時ほど自分をしっかり持って「それはご丁寧にお電話頂戴いたしましてご苦労さまです。ごきげんよう。」と電話を切ればいいからとアドバイス。


結論から言うと、この日の電話は本当に銀行の担当者からのものだったようなのだが、ふだんは振り込め詐欺が横行していると分かっていたって、気が動転すると相手のペースになってしまうことが図らずも証明されてしまった。今回は、震災の後ということもあり、過去のいろいろな災害が頭を支配していたので、現代社会の常識よりも過去に見聞きしたことがかぶさっていたのでなおさらだったのだろう。


内容はあわてふためいた義母の話なので、銀行の方はそういう意図ではないと思うが、そうであればなおのこと、銀行サイドには今後の対応の改善につなげていただきたい。


そして皆さまも、もう一度ご両親に注意してあげてほしい。いつでも私に電話してって。