道化師たちは
白塗りで顔を隠し
心で泣きながらも
笑いを誘う

いつかのサーカスでは
とぼけた姿がなんとも楽しく
会場を賑あわしている


小学生の頃
テレビで観た
そのセリフのない白黒の映画は
あまりにも強烈に心に残り

その後
すべてを追い掛けて観れば

それはただの道化師ではなく
世間に遠慮なく物申す神様で
国を追われながらも
自らを貫いた




僕の机の前には
大好きなそのフィギュアが2つ
そっと置かれている

尊敬ではなく
憧れでもない
そんなことは
とうに超して
人としてあるべき姿を
生き方を教えてくれた神様


今朝方
寝起きに現れたのは
チャップリンの姿をした
別の男

偽物? って思っていると
そうだよ
偽物だよ

でもね
キミよりも遥かに
チャップリンを愛していると
微笑んでいる

時代はいつなのだろう?
夢の中は
白黒で
僕もまた
チャップリンの姿をしている

ドアが開き
厄介そうな男が現れた

おはよう
いよいよキミたちの出番だ

えっ? と思った瞬間
偽物のはずの彼は
チャップリンになっている

僕は?

僕はその相棒となって
一緒に
靴を食べろ! と言われる

なるほど
黄金狂時代だ!

上手いこと出来るだろうか?

隣りでチャップリンは
見事にそれを演じている

僕は
不味い! と叫んでしまった

しまった! と思ったら
監督は
それよ! それ!

良いねえ なんて微笑んでいる

カット! 

やっと終わったかと思ったら
では
本番行きます! って言われ

えーっ! と叫んだところで
目が覚めた

♯577


そんなに夢を見るのかと言われたら
そんなに夢を見ているようだ
ただし
覚えているかどうかで
大抵のことは覚えていない

急いで枕元のメモに書き写すが
書き写しながら
消え去ってしまう

睡眠は足りてるらしい
返って寝過ぎか
腰が痛い

そろそろマットの
変え時期か…