オーブを見ることが
出来るようになったのは

いや
そこにいるオーブに
気付くことが出来たのは

神様に
信頼されたからではないかと
いつか
どなたかが言ってたけれど

はてさて
それは分からない


オーブ


しかし
この1年半
ぱふを失って
命について考えることが増えた

そして
あの日から
虫1匹 
命を奪うことなく生きて来た



オーブは今
スマホで動画を撮れば
ほぼ100% 映り込む

時間帯は関係なく
日が入らない暗い場所で
スマホから光を出し
動画を撮れば
その球体は縦横無尽に
動き周っている

時には高速で
時には低速で
真っ直ぐにも
カーブにも





しかし
不思議かな
肉眼では一切見えない

そう
スマホの画面を通してだけ
見えるそれは
本当なのか
幻なのか
分からないけれど
間違いなくそこに居る

ひとつだけ
分かったことは
山の道具を引っ張り出した時

そして
山の計画を立て始めた時
間違いなく
左腕に激痛が走るってこと

それもまた
100%で
これか
これを止めたいのかと
思うようになった



いつから居たのか
いつまで居るのか
気付いてしまったからには
無視も出来ず

存在にやっと気付いたのかと
止めたいそれには
痛みを持って
知らせてくれているようだ

それが
バイクであり
波乗りであり
山登りなようだ…


先ほど
散歩からの帰り道
ご近所の犬友達の奥様が
花壇の手入れをしていたもので
綺麗ですねと長話

すればもちろん
犬の話題となり
そろそろ次の犬くんは? と問われ

いえ
もう と答えながら

そうそう
もしかしたら
ぱふかもと
オーブの映像を見て頂いた

すると
私ね
そういうの感じるのよって
微笑んで

間違いなく
ぱふちゃんね

それから
チャンスちゃんと
トトちゃんも… と

怖さはまったくないから
きっとそうよ

そうですか
ならば良かったですと
僕も微笑むことが出来た




それでも
本当は分からないけれど
相変わらず
何も感じないし
何も起こらない

本当が分かることは
あるのだろうか

本当が分かる時は
僕もまた
あちら側へと旅立つ時なのだろうか

もしも

わずかでも
神様から信頼されたのならば
どうやら
生き方は間違っていないらしい…