今日、一つのメールが入っていました。

それは11年前に私が作ったパンフレットの増刷の依頼です。

クライアントからは内容はそのままでいいので、増刷して欲しいとのことでした。

通常、10年間、データ保管して、更新しない限りはデータを消していくのですが（データ容量に限りがあるので）、探して消していくのも手間で、そのまま残してあったのです。

そのデータを開いた私は、「いまの自分ではこういう表現はしない、こういうデザインしない」

11年前の自分の仕事を却下しました。

増刷はいいのだけど、今の自分が制作したものでないものを、世に出すことは恥ずかしく、

修正させてくれと、クライアントに申し出ました。

そして修正したデザインを送り、それを増刷することになったのです。

11年前、40代だった自分は、このレベルだったのかと、ちょっと残念な気持ちになったけど、

それは自分が進化している証でもあります。

いまの自分が納得できるものだけしか、世に出してはならない。

11年前、40代の自分が作ったパンフレットは、この時代、年齢を表しているものなので、それは良いのだけど、

50代終わりの自分が同じものを出してはいけない。

これは仕事に対するプライドだと思います。

休日だった今日は、そんなことを思い起こさせる日でした。