今日は久々の休暇。実家に戻って独り暮らしのグランマの愚痴を聞くことにした。
口うるさいのと人使いが荒いのは天下一品。齢八十になろうというのにボケもせず矍鑠としている母への感謝と日頃の親不孝の罪滅ぼしと思えば、この際それもまた致し方なし。
実家にたどり着くなりいきなり「柿をもげ」との指示。お茶を飲む時間さえも与えてくれない。「よしっ!」気を取り直して早速作業開始だ。
ふと見上げると青空が眩しい。たわわに実った柿の収穫だ。
手に置けば空蝉風にとびにけり 高浜虚子
空蝉(うつせみ)とはセミの抜け殻。夏の季語であるが、この時季になるまで雨ニモマケズ風ニモマケズ柿の葉の裏側にしっかりとつかまっていた。
この後、あっという間にカゴ一杯になった。
実家の庭にはゆずの木もある。今年三回忌を終えたグランパの形見の木でもある。これでも今年は身の付き具合は今ひとつ。
定番は柚子ジャムかな。柚子風呂もいいなぁ。