天皇陛下お言葉 と 菅首相式辞 | 加納有輝彦

天皇陛下お言葉 と 菅首相式辞

 66回目の終戦の日を迎えた15日、全国戦没者追悼式が日本武道館で行われた。

天皇陛下お言葉は、

「世界の平和とわが国の一層の発展を祈ります。」で締めくくられた。

 わが国の一層の発展

この何気ない表現、この「一層の発展」への願いこそ、民主党政権に欠落していたものである。

 時の為政者が、「発展」を願っていることが極めて大事であると思う。

当たり前すぎるほど、当たり前なのだが、民主党政権は、この当たり前の「わが国の発展」というイメージを持っていなかった。
 発展のかわりに、縮小、停止、中止のみであった。


 追悼式では、菅首相も式辞を述べた。

ほとんど官僚作文なのであろうが、おきまりのアジア諸国へのお詫び。日本を、必ず力強く再生させます、という表現は見出された。
 しかし、戦後の廃墟から立ち上がったように、(焼け野原になった)被災地を再生させますという文脈は、陛下の「わが国の一層の発展」というニュアンスとは違う。

 菅首相の再生は、再生可能自然エネルギーの再生、つまり日光、風、自然を利用したエネルギーで賄っていけるだけの小さな国のイメージである。現在の供給電力の半分でもやっていける規模の日本のイメージである。
 かつて菅首相自身の著書に書いていたが、東京の人口は200万人くらいが適切であるという。
1100万人は、どこへ移住するのであろうか。ちょっと信じられない感覚なのだ。

 陛下のわが国の一層の発展と

 菅首相のわが国の再生は、

一見、似ている表現だが、その風景は全く違う。

 菅首相は、発展という言葉を使わない。国家という言葉を使わない。

 かわりに再生、かわりに市民。

脱原発依存が、閣議決定された。菅首相にとっては、事実上、脱原発である。

この菅政権の脱原発の方向性について、米国経済会議前委員長のサマーズ米ハーバード大学教授の指摘が、その本質を語っている。
「誠に残念ですが、日本は貧しい国になるでしょう。」

 そう、菅首相の再生可能自然エネルギーを、基幹エネルギーとするには、日本を貧しい国にするしか方法はないのである。
本来の政治家は、もちろん安全対策に万全を期し、日本を発展させるために、基幹エネルギーをどうするかを考える。
 菅首相は、違う、再生可能自然エネルギーを基幹エネルギーにするために、日本を貧しくするのである。

 幸福実現党は、今回の震災を機に、さらに原発の安全性を高め、技術革新し、引き続き原子力発電を推進していく立場である。
 最先端の技術力を持つ日本が、アジア、アフリカにおいて原発のイニシアチブをとることが、アジア、アフリカ、そして何より日本の安全のために必要なことだ。

 もし、日本が完全に原子力発電の技術から撤退したら、アジアでイニシアチブを取るのは、韓国、ロシア、中国あたりか。
 中国の新幹線事故の処理を見る限り、もし中国で大規模な原発事故が発生したら、日本にも知らないうちに放射性物質が飛散するであろう。
 
 中国ウィグルで行われたメガトン級の核実験により、昭和の日本には、現在の福島より高濃度の放射性物質が飛散していたと言われている。

 日本、ドイツ、イタリア等除き、ほとんどの国は、引き続き原子力発電を推進していく。その時、最高レベルの技術を持つ日本の持つ責任は重い。ひとり日本だけの問題ではないのである。

 菅首相、民主党の貧乏推進ケチケチ政策を実現させてはならない。


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