ふと、自分の祖父母のことを思い出す。


社会人になる前に祖父母が亡くなってしまったので、もうしばらく会ってないわけだが、常に近くにいるような気がする。



おばあちゃんは今の僕を見たらどう思うだろうか。


僕なりに今まで一生懸命生きてきた。


自分の至らなさに絶望し、数えきれないほどうちしがれてきた。でも、僕は今まで生きてきた。仕事もしてきた。





子供の頃、おばあちゃんは僕が結婚するまでは生きていたいとよく言っていた。


それから幾星霜。


少年だった僕は40代となり、中年になった。

そしていまだに結婚していない。



今は亡き祖母だが、もし結婚したら、きっと喜んでくれるに違いない。



春先の4月の平日の夜に、祖父母の有り難さをふと噛み締めている。