リアルなスウェーデン体験@V町(V町1泊2日) | ぱね便り(旧:V町便り)

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スウェーデン暮らし14年目です。ついに還暦!本当にあっという間だったなあ・・

この週末、V町では「V町史上6人目(通算7人目)の日本人観光客」として、福島よりN先生をお迎えしましたー。はい、記念撮影(ご本人の許可を得て掲載)。





N先生は、このたび、学生さんを引率してスウェーデンに研修旅行に来ていらっしゃったのです。学生さんとの日程が無事終了し、来週はストックホルムでご自分の研究に関するミーティングがあるとのこと。で、週末にマルメからストックホルムに移動する途中で、なんとわざわざV町に寄ってくださいました。ありがとー!!!!

しかしその土曜日。N先生のV町到着時に、私はV町にはいませんでした。土曜日はまる一日、とある用事でN町にカンヅメになっていたのだ。で、自力でV町にたどり着き、駅(というか停車場)のド真ん前にあるホテルにチェックインした先生を、J兄に迎えに行ってもらい、私が戻るまでうちでお茶でも飲んで時間をつぶしてもらうことにしました。

夕方6時過ぎに、やっと家に帰って来てみると、先生とJ兄は台所で歓談中。そして台所のテーブルの上には、先生が持って来てくれた福島のおみやげがおいてあった。二本松の「玉羊羹」と、「喜多方ラーメン」!福島のおみやげをもらったのは初めてのぱね。そもそもとらべるぱねが福島からお客様を迎えたのは、先生が初めてなのだー!うれしー!:-)

というわけで、まずは「玉羊羹」をJ兄に食べさせる。玉羊羹とは何か。羊羹が丸いゴムに包まれているのだ。こういうの(画像はお借りしました)。





で、ゴムにつまようじをプツリと突き刺すと、ゴムがつるりと外れ、まんまるの羊羹が姿を現すのだ。

羊羹は、あんこの塊である。そしてあんこの正体とは、甘く煮た小豆であり、「豆を甘く煮る」習慣のないヨーロッパの人には、かなりつらい味・食感である(私たちがラクリッツだのサルミアッキだのを食べられないのと同じレベル)。

しかし、J兄はこれが食べられるのだ。玉羊羹も、「すっごーく甘い!だから1個しか食べられない」と言いながらも、「おいしかったー」とペロリと平らげたのであった。

ちなみに、玉羊羹、現在すでに全体の半分ほどがぱねのハラの中におさまっとります。羊羹て、こんなに優しい味だったっけ・・と感動しながら平らげているのである。ああおいしい。そして、ラーメンのほうは、「ひとりで食べちゃおう」と秘かに心に決めたぱね。大切に大切に食べることにする。

さて、ともかくこの土曜日の夕食。本当は、先生にはうちで「ぱねごはん」を食べてもらう予定だったのだが、N町で1日カンヅメ、という計算外の事態になったために、ぱねには何かを作っておく時間がなかった。というわけで予定変更。

先生には、スウェーデン名物のピッツァリアで、スウェーデン名物「ケバプピザ」を食べてもらうことにする。

そこで、これまでV町を訪れてくれたお客様を何度も連れて行っているピッツァリア「ハワイ」に向かう3人。アラブ人経営のピッツァリアがなぜ「ハワイ」なのか。この謎は依然として解けない。というか解く予定もないが。話のネタになっておもしろいしね。

(・・・もしかしたら店主のおじさんは、話のネタにするために、わざわざ「ハワイ」という名前にしたのかもしれない!と、今気がついた・・)

「ハワイ」に限らず、スウェーデンのピッツァリアで出てくるピザは、日本人が想像するピザの平均的大きさをはるかに上回るサイズのピザである。先生も、目の前にドン!と出てきたケバブピザの大きさに、やっぱり目を回していた。これがすべて平らげられるようになったら、胃袋がスウェーデンに適応したというしるしである(ちなみに私はすでに平らげられます・・おーまいがー)。

「ピッツァリア」は、スウェーデン人の日常生活に欠かせない存在だけど、観光客向けの「オシャレなスウェーデン」にはまず登場しないので、観光でスウェーデンにやってくる人たちにはそれほど知られていないと思う。観光客であれば、普通は「スウェーデンに来てまでピザ食べることないよねー。どうせだからスウェーデンぽいもの食べたいよね」と、思うであろう。

が。

実は、ピッツァリアのピザこそが、現代スウェーデンではその「スウェーデンぽいもの」そのものなのだ。ケバブピザはその代表選手。ピザが好きで、 ケバブが好きなスウェーデン人のために誕生したスウェーデン生まれのピザなんだもの。全国津々浦々にあるピッツァリアで、どこでも売上ナンバーワンなのが ケバブピザらしいから、まさに国民食。ピッツァリアはリアル・スウェーデンの象徴なのだー。

ピザを食べて満腹になってうちに戻った私たちは、腹ごなしのお茶を飲みながら、ひと休み。先生に「世界各国の衛星放送が見られるサイト」(←スウェーデン製)を教えてもらい、日本の衛星放送もあるかな?と探してみたら、

あったありました。

NHKワールドとか、スカパーとかのライブストリームがリンクしてあるサイトだったのだが、

なぜか私たちが3人で一心に見入ったのは、

ジャパネットチャンネル

であった・・。

ジャパネットたかたの専門チャンネルらしい。

ちょうど、老眼用のルーペ(メガネ型)が紹介されているところであった。

メガネ型ルーペの素晴らしさをあらゆる角度から紹介し、「今回はこれもお付けします!」と売り込む画面を、なぜか食い入るように見つめる3人。

昨今、老眼の進行が冗談抜きで深刻なレベルに達しているぱねとしては、かなりタイムリーな商品紹介である・・・

・・・・・が。

「どーして僕たち、スウェーデンでこんなの見てるんでしょうね?考えてみればかなりシュールですよね、これ」

と、先生に指摘されてハッとするぱね。

そーだった。ここはスウェーデンだった。V町のうちのアパートの居間だ。

どーしてこんなところで私たちは大まじめに「ジャパネットたかた」の通販番組を見てるんだ?

というか、スウェーデンにいるのに日本の通販番組が見られるというのは、考えてみればすごいことではあるが。

さらに考えてみれば。これほど意味のないこともないのであった。

だって、電話できないし。そもそも日本のフリーダイヤルにここからかけることできないし。それに注文できたって、海外配送なんてしてくれないだろうし。

というわけで、そのシュールさと無意味さに大笑いした3人である。

先生をホテルまで送り届けたのは、夜10時頃だったかな。うちからホテルまでは歩いてせいぜい5分程度で、V町は迷子になるような町ではない(V町では多分、迷子になるほうが難しい)のだが、暗かったしね。そして、「では、明日の朝は自力でうちに来てくださいね」と先生とホテルで別れた。

日曜日。ホテルをチェックアウトして、先生がうちにやって来たのは午前10時半頃でした。

先生がV町を離れるのは午後2時過ぎ。その前に、私たちは「森の散歩」をすることにしていた。お天気は曇り。だけど、雨が降るという予想は出ていなかったので、さっそく森に向けて出発する。

初めてスウェーデンの森を歩いた先生の感想は、「平坦ですねえ」だった。そう、日本の森と比べてスウェーデンの森が一番違うのは、「起伏がない」 という点なんだと思う。日本の森は、山の中にあるからね。歩くのも大変だし、気軽にはなかなか入りにくいと思う。だけどV町の森は、住宅地のすぐそばに広がっているので、入りやすいのだ。みんなが思い思いに気軽に森に入り、歩き、犬を散歩させ、ジョギングする。森はベリー摘みやキノコ摘みの場所でもあるから、スウェーデン人の日常生活の一部なんだよね。

そうか、これも、「観光」だけでスウェーデンに来たら、なかなか見えないことのひとつなんだろうな。ここにもリアルなスウェーデンがあるんだ・・。

私のV町での生活も「リアルなスウェーデン」の一部だけど、「オシャレなデザインの国・スウェーデン」という「外向け」のスウェーデンのイメージからは程遠い。この狭いアパートには、オシャレなインテリアどころか、そもそもインテリアらしいインテリアがないのだ。壁には、J兄の大好きなアイアン・ メイデンの不気味なゾンビポスターがはってあるし、「シャイニング」のジャック・ニコルソン(これまたJ兄の大好きな俳優さん)が、不敵な笑みを浮かべているポスターもはってある。私はインテリアには全くこだわりがないので(というか、自分で考えるのが面倒)、目に入るのがアイアン・メイデンだろうがジャック・ニコルソンだろうが平気なのだ。

「スウェーデンの人たちはみんなインテリアデザインにこだわりがあって、おうちのなかをオシャレにしてるんだろうなー」、というイメージを持ってる人がうちに来たら、さぞかしガッカリするだろうと思う。だけど、これも、リアルなスウェーデンなんだよね。それに、狭いアパートだけど、そしてオシャレではないけど、居心地はいいし、V町という小さな町の「中心部」にあるから、どこに行くにもとても便利。木造のチャチなアパートなのに、断熱性は抜群で、 冬もとても暖かいし、すきま風なんかとは無縁。

私もJ兄も、贅沢ができる身分ではないが、そもそも贅沢をする必要を全く感じないので、贅沢ができなくても平気だし、欲しいものはすでに全部持ってるから、不自由はない。

質素で、満ち足りた生活。V町での私の生活はまさにそれで、これもまた、スウェーデン的日常の一側面だと思うのだ。そういう生活様式を、先生に見てもらえたのもよかったと思うとらべるぱね。

先生がV町を離れる前のお昼ごはんには、Fläskpannkaka(直訳すれば「肉パンケーキ」)を作りました。たまごと牛乳で作る生地に、ハムを散らしてオーブンで焼く、という実に簡単なオーブン料理であります。できあがったものには、当然ながらリンゴン(コケモモ)ジャムを添えます。こんな感じ(画像はお借りしました)。




スウェーデンの家庭料理は、とにかくこんなふうに「ものすごく簡単・シンプル」なものが多いのです。だから、スウェーデンには「普通のスウェーデンの家庭料理を出してくれるようなカジュアルなレストラン」がないんだと思うんだよね。家で作ってもたいして味が変わらないんだったら、わざわざ外で高いお金を出 して食べる必要ないもんね・・。

というわけで、N先生の「V町1泊2日弾丸ツアー」は、リアルなスウェーデンの日常生活をのんびりと楽しんでいただくことで終わりました。はるばるこんなところまで来てくださって、先生、どうもありがとうございましたー!

さて、N先生は「V町史上6人目(通算7人目)の日本人観光客」でしたので、この次にV町に来てくださる方は「7人目」のお客様になります。次は誰かなー?とらべるぱね、楽しみにお待ちしておりますよー!!