もう少しで家にたどり着けそうないつもの帰り道。
ふいにぞっと背後に感じる気配。
すぐさま振り返ると黒い人影がぼんやりと見える。
顔や服装もはっきりしないが、女性だということだけは何故か感じとれた。
年齢も全くわからない、若いのか、老人か、それとも少女なのかさえ、、、この世の者ではない、、そう感じとり再び背筋がぞっとした瞬間、、、
目が覚めた。
どうやら炬燵でうたた寝をしていたようだ。
近くには茶トラがいる。
ふと茶トラに目をやると、ねそべっている私の頭上、斜め上辺りをじっと凝視している、、、何もあるはずのない空間を、、、再びぞっと悪寒が走る。
恐る恐るそちらに顔を向けようとした瞬間、、、
再び目が覚めた。
どうやら炬燵でうたた寝をしていたようだ。
茶トラは私の胸の上で穏やかな表情で眠っていた。