1994年に「機動戦士Vガンダム」が放送終了して、富野監督による「宇宙世紀」サーガも終了しました。で、「機動武闘伝Gガンダム」が始まって、これがまたそれまでとは全く違うベクトルのガンダムで、正直私は観てませんでした。もっと「ガンダム」が観たい!と思っていた矢先の1995年に開始したのがこの「新機動戦記ガンダムW」でした。

女性ファン獲得を目指していたのか、主役は五人のタイプの違う美少年で、全員がこれまたタイプの違うガンダムに搭乗。

時に学園ドラマ風な雰囲気も醸し出したりしていましたが、メインストーリーや構成は多分ファーストガンダムなどの宇宙世紀モノの焼き直しかなぁという感じ。


絶対的強者である地球と圧政を強いられるコロニーの戦い。

地球の正規軍より優位をとる特殊部隊。

父の仇を取るために軍に入った仮面のエースパイロット。

その妹がヒロイン。

多分「ガルマ・ザビがめちゃくちゃ有能であったら」を具現化したような特殊部隊の司令官。

こう言った要素は「宇宙世紀」モノのリメイクというか、いわゆる「慣れ親しんだ」設定でした。


でも、今作で強く観られる、離合集散を繰り返すさまざまな組織。

テロリズムやレジスタンスを基本とする最後まで正規軍ではない主役勢力。

戦争をオートで行う事への批判。

富野節とも違う本作特有のセリフ回し。

そういう本作独特の見どころもたっぷりで、

何度繰り返し観たか分かりません(笑)。


女性ファン獲得を狙ったハズなのに、かなりハードに進んでいく軍事や世界観も見応え十分で、残念なのは「渋いオッサンキャラ」がほとんどいない事くらい(ヤバいジーサンキャラはたくさん出ます)(笑)。


兎にも角にも、正直自分がまた観たくなったので、いつもよりもゆっくりとしたペースでレビューをあげていきます。