フィギュア女性元国際審判が出していた衝撃の手紙 「採点の真実」 その2 | ファビラス

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バンクーバー五輪のフィギュアスケートの審判が
採点の内情を語った衝撃のインタビュー全文

3月17日、私のブログで紹介するや、いきなり自己最多のアクセスが殺到し、大反響でした。

どんな内容だったかというと、バンクーバー五輪でショートプログラムの審判を担当したベルギー人のパトリック・イベンス(Patrick Ibens)氏に対して、WordPress.com のトニー・ウィーラー氏がインタビューしたもの

イベンス氏は公正な審判は10%しかいないなどと発言し、
これまで霧がかかっていた審判の実態があからさまになる衝撃の内容だったのです。

まだ読んでない人はコチラ

翻訳をなさったのは、Yahooブログ  「To Be Dramatic★ー明日への飛翔」のtemarriさん。

そのtemarriさんがまたもや、新たなスクープ全文翻訳をしてくれたのです。

それは、別の女性審判がトニーさんに、イベンス氏のインタビューの感想を手紙にして書き送っていたというものでした。

フィギュアスケートファンが好き放題言っているのではありません。
国際大会の審判だった専門家が、大反響記事をどう読んだのか、興味ありませんか?

その元審判の名は、ソニア・ビアンチェッティさん。彼女はISU(国際スケート連盟)の事務局に40年間いた人で、国際審判も務めました。


ソニアさんはトニーさんに宛てた手紙の冒頭でこう書きつづっています。

<ハイ、トニー(略) 彼(イベンス氏)の言ったことはほとんど完全に真実です。私が同意できないのはただ一つです。ジャッジの10%しか正直ではないということです。残念ながら、今でも、そしてこれまでも、不正なジャッジはいつもいましたが、それほどの割合ではありません。少なくともそうでないことを願っています>

ソニアさんは「不正なジャッジはいつもいた」と、イベンスの証言に同意しているんですね。ただ、10%というのはオーバーじゃないかと言っているに過ぎないんです。そのうえで、

<今ではジャッジの役割はスーパーマーケットのレジ係と同じような興奮しか得られなくなってしまいました>

スーパーマーケットのレジ係のように単調な作業になってしまい、採点すること自体に面白みを感じなくなったと嘆きます。

< もしスケーターがとても難しいことを何かやろうとしても、ジャッジにそれを点数に反映しようとする勇気のある者はいません。自分の視点を説明するチャンスを与えられませんから、規定範囲を外れる危険を冒さないのです>

自分の心に正直な点数はつけにくいということですね。審判は極端な点数をつけにくいと吐露しています。

<しかも、ISUは 、決められた試合に、大会の前日にしか来ることを許可していません。そして、試合の当日に帰らなくてはいけないのです。このスポーツの社交的な魅力はなくなってしまいました。どれほどのジャッジが、12時間以上も飛行機に乗り、2日間ジャッジをして、残りの試合を見ることもできずにまた戻るというようなことを喜んでするでしょうか>

これを読んでビックリです。そんなことしてたら、男子の審判は試合が終わったらさっさと帰って、女子の試合を見ることもできません。何だか不毛なルールですね。


< (イベンス氏が明かした )「コンポーネンツの間に大きな差をつけようとする者はそうすることで糾弾されてしまう。例えば、世界選手権で最初の3つのグループには5.5から7.0のコンポーネンツスコアを与えれば安全な場所にいられる。最終滑走グループが氷上に現れたら、7.0から8.5を与えれば、それもまた、安全だ!」。これ以上ないくらい、賛成です>

ほどほどに目立たないような点数をつけておけばいいという風潮があるということですね。

<私が幾度も言っているように、フィギュアスケートの試合の目的は、その日、どのスケーターが一番いい演技をしたかを決めることです。 (略)全体的な大会を通して矛盾のないようにするただ一つの方法は、いつも今与えている点がそれ以前に与えられた点と比べて筋が通っているかどうかを考えることです。そして、それはつまり比較ということなのです>

ソニアさんは、審判が他の演技と比べることなく絶対評価で演技を採点することを要求されているが、プログラムのそれぞれのエレメンツ(要素)の採点には考えられるが、プログラムコンポーネンツ(演技構成点)では無理だと述べます。プログラムコンポーネンツとは、技術点とは別に、スケーティング技術、音楽との調和、 技と技のつなぎのスケーティング、 振り付け、演技力を評価します。

<さまざまなプログラムを他のものと比べることによってのみ、ジャッジはどれがより高い点を得られるかを決められます。ですから、“絶対評価的”ジャッジは、とくにプログラムコンポーネンツにおいては道理に合わないのです>

バンクーバー五輪で採点を務めたほとんどの審判は、
不満があっても、実態を明らかにすることはしないでしょう。

イベンス氏が投げかけた「採点の真実」
彼のように思いのたけを述べてくれる審判がいったいどのくらいいるでしょうか。

イベンス氏のほとんどの証言に対して、ソニアさんも同意しています。
証言も単独ではなく、複数あると信憑性が増します。

これらの証言を踏まえた採点システムの見直しを願ってやみません。


女性の元審判ソニア・ビアンチェッティさんがトニーさんに宛てた、イベンス氏インタビューの感想の手紙全文が読みたい方はココ

トニーさんのブログのアドレスはココ



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