チッペンデール②The Gentleman and Cabinet - Maker’s | 東京の高級アンティーク家具店パンカーダのブログ
2010-09-27 11:00:00

チッペンデール②The Gentleman and Cabinet - Maker’s

テーマ:家具史上の人物

トーマス・チッペンデールの名を不動のものにした図版集

『The Gentleman and Cabinet - Maker’s Director

(顧客と家具メーカーのための指南書)』をご紹介いたします。



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『Director』の初版は1754年、2版は1755年、3版は1763年に出版されました。


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この本には、中国趣味(chinoiserie)、フレンチロココ(French Rococo)、

ゴシックリバイバル(Gothic revival)等、ジョージアン中期の

様々なスタイルのデザイン、約200種類もの家具のイラストが掲載されています。


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この本は、彼の知人であったマシアス・ダリー(Macias Dali)など、

数名のイラストレーターとの共同編集によるデザインブックです。

全てが彼のデザインによるものではなく、当時流行していた他社製品の

デザインなども取り入れた、ロンドン家具メーカーの

総合カタログともいえるものでした。


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そのデザインはあまりにも装飾部分が細かすぎて、製作困難なものが

多かったと言われています。

精妙な曲線と活気ある装飾、複雑錯綜する折衷様式を表現したイラストは、

その後の家具デザイナーにも多大な影響を与えたと考えられます。


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この本の出版以前にも、家具の図版集は出版されてはいましたが、

規模・内容ともにこの本と比較になるものはありませんでした。


この本の成功が、出版ブームの火付け役となり、

18世紀の半ばから19世紀にかけて、次々に家具作家による

図版帳が出版されました。


チッペンデールの『ディレクター』(1754)、



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ジョージ・ヘップルホワイト(George Hepplewhite)

『Cabinet Maker and Upholsterers Guide

(家具メーカーと室内装飾者業者のガイド』(1778)、


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トーマス・シェラトン(Thomas Sheraton)

『The Cabinet Maker's and Upholsterer's Drawing Book

(家具と家具装飾業者の図面帳』(1791)


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などが有名です。


『Director』第3版はライバル、インスとメイヒュー(Ince and Mayhew)の

『The Universal System of Household Furniture(家具大全)』(1759-63)

に対抗するために出版されたといいます。


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『The Universal ・・・』と同様、週間タイプで発行されたそうです。

第3版の特徴として、ロバート・アダム(Robert Adam)の影響を

強く受けたことがわかる、ネオクラシカルスタイル

(ジョージアン中後期の代表的様式)のデザインが多く見受けられます。



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