インテリア・ファブリックのお話③ | 東京の高級アンティーク家具店パンカーダのブログ
2010-09-15 11:00:00

インテリア・ファブリックのお話③

テーマ:インテリア・ファブリックのお話
インテリア・ファブリックには大きく分けて4種類の生地幅があります。

100cm/約137cm前後/150cm/約300cm前後

■100cm

日本で生産されているカーテン生地の基本幅です。

もともと日本の住空間は半間(はんげん)、
1間(いっけん)という畳を基本としたもの。

自然と窓の幅も、約90cm前後の半間、
約180cm前後の1間というサイズが多いのです。

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近年はそのモジュールに従わない工法でも、家が建てられるように
なってきていますが、まだまだ日本人の感覚としては、
お部屋の広さはたたみ何畳、家の大きさは何坪、
という感覚で測る方が大部分なのではないでしょうか?


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そんな大きさの窓につけるカーテンなので、
100cm巾の生地を2枚縫い合わせて巾200cmとし、
2倍のヒダを寄せて約100cmに仕上げ、
少し余裕をみて巾90cmの窓に吊る・・・という計算がちょうど良いのです。

衣料用の生地は110cm巾が多いかと思います。
四季で受注量に波のある衣料用生地の合間にインテリアファブリックを織る。
織機の維持をしなければならない生産者の都合としても、
やや小さくして仕上げればよい100cm幅は都合の良い幅でした。

デメリットとしては、椅子貼りやベッドスプレッドなどに使う時にロスが多い事。
椅子座面は45-50cm四方ですので、
100cm巾で2枚取ろうとすると巻きこむ分が足りません。
ベッドはシングルで幅90cm。これもスプレッドにするには生地幅が足らないのです。

■150cm

近年多くなってきている生地幅です。
これはカーテン自体が、ローコストを図るために2倍ヒダではなく、
1.5倍ヒダで済ましてしまう事が多くなってきたため。

1.5倍ヒダ↓
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2倍ヒダ↓
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150cmの生地にヒダをとって100cmに仕上げれば、はぐ必要もなく1枚で出来ます。
量販店の既製品の多くがこのタイプのカーテンです。
生地の要尺も縫製代もぐっとコストダウンが出来るのです。

この150cm巾は、シングルベッドであればベッドスプレッドにも転用が出来、
100cm巾に比べれば椅子貼りにもロスが少ない、便利な幅。
日本の機屋さんも、こちらに切り替えるところが多くなってきています。


■約137cm前後

ヨーロッパなどで主流のインテリア・ファブリック巾です。
54インチ巾であるため、センチにおきかえると137.16cmとなります。
椅子貼りの取り都合に丁度良く、ベッドスプレッドやクッションも上手くとれます。


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ヨーロッパの住宅に多い石(煉瓦)作りの壁構造は、開口部は縦に長い方が
強いため、縦長の窓が多いのです。
またデザイン的にドアと巾を揃えることが多いため、窓幅は70-90cmとなります。


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ヨーロッパではカーテンは大切な防寒用具。
しっかりと裏地をつけて、たっぷりとヒダをとって仕上げます。
最低でも2倍ヒダ。3倍ヒダも珍しくありません。
137cmは70-90cmの窓に2-3倍のヒダをとって仕上げられる、丁度良い幅なのです。


■約300cm前後

ヨーロッパでも特にイタリア、スペインでみられる生地幅です。
これはハギなしで、そのまま横づかいでカーテンを仕上げることができる幅です。

窓が腰窓でもカーテンは壁一面が基本、
というお国柄ゆえの生地幅といえるでしょう。


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以上、概略ではありますがインテリア・ファブリックの生地幅をご説明致しました。
生地の巾ひとつにしても、その国の住宅事情や歴史、経済などを反映しています。


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生地をみたときに、その幅から生産国や使用目的などが推測できれば、
生地選びの頼りになる羅針盤となってくれることは間違いありません。


次回からは生地それぞれの特徴をご説明していきます。
モール糸使い、ベルベット、レースやボイル。
どんな生産背景と使い道があるのでしょうか?・・・お楽しみに。








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