拇趾種子骨障害
まず拇趾種子骨とは?
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拇趾を屈曲する短拇趾屈筋腱内の内側と外側に2つある小さな骨のことをいいます。
機能解剖学的触診技術下肢・体幹編P80より抜粋
ネッター解剖学アトラス原書第3版図517より抜粋
その種子骨に炎症や骨折などが生じて拇趾の付け根の関節第1中足趾節(MTP)関節の足底側に疼痛や腫脹が生じる疾患を拇趾種子骨障害といいます。
原因
よく走ったり踏み込み動作の多いスポーツ(マラソンやサッカーなど)や踏ん張ることの多い労働などで強い外力や繰り返すストレス(オーバーユース)により発生。
種子骨はMTP関節屈曲力の効率を上げ、着地の衝撃を和らげて体重の50%以上を支えているので運動量過多や外反拇趾、甲高の足など変形があると障害が生じやすい。
症状
荷重時や踏み返し動作で拇趾を背屈(上へ反らす)時にMTP関節の足底側に痛みを感じる。
そして腫れや押した時に痛みがあるので、拇趾を上へ反らすのが困難に。
施術・治療
まずは痛みの原因になっているスポーツや労働の制限がが大切です。
そして靴が合っていない可能性もあるので靴を選び直したり、インソールの使用で軽減することも多い。
テーピングによる患部の保護も有効です。
それらの保存療法の効果が出ない時は手術適応となります。
まずは痛みが出たら原因を追求し排除することが大切です。
オーバーワーク気味の時は少し身体を休めましょう。