野球肘 | まことの気になる事!

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整骨院で施術をしていて気になった事やお伝えしたい事は、もちろん日常生活で気になる事(筋トレやストレッチなど)身体の健康に関する事中心に投稿していければと思っております。

野球肘


   野球での繰り返しの投球動作により肘関節に生  

   じるスポーツ障害の総称。


10〜16歳に多い。

症状は
投球時、投球後の肘の疼痛、局所の圧痛、可動域制限、ロッキング(関節内遊離体の嵌頓)
などが主に上げられます。

野球肘は内側型、外側型、後方型に分けられます。 

肘への負担動作、発生機序は
内側、外側型は踏み込んだ足が接地(コッキング後期)してから、ボールが手から離れる(加速期)までの間
        
この動作時に肘関節は外反し、内側(尺側)では牽引力が外側(橈側)では圧迫力が加わる。


後方型は加速期の後、ボールが手を離れてから投球動作が終わるまでの間(フォロースルー期
        
  肘関節を過伸展する。

そして型によって病態や発生機序などの違いをまとめると(病気がみえる11P349参照)

内側型
尺側の牽引
  ↓
内側側副靭帯の伸長
  
内側上顆の骨端症・裂離骨折
内側側副靭帯損傷
  
尺骨神経麻痺を伴うことがある。
  
リトルリーグ肘とも呼ばれ、小学生に多い。

外側型
橈骨の圧迫
  ↓
上腕骨小頭への負荷
  ↓
肘(上腕骨小頭)離断性骨軟骨炎
  
疼痛が少なく早期発見をしにくい。
進行例では競技復帰が困難となるため
特に注意が必要になります。

後方型
肘の過伸展
  ↓
上腕三頭筋の収縮による牽引により
肘頭と肘頭窩の衝突。
  
肘頭の骨端線離開
肘頭疲労骨折、骨棘形成、上腕三頭筋炎

以上のように分けて考えるとわかりやすいです。

治療・施術

早期介入が重要。
急性期の安静(投球禁止)
安定後には投球制限、フォーム改善、筋力強化や筋の柔軟性向上。

内側型→投球制限などの安静により改善することが多い。
後方型→ほとんど安静によって改善
外側型→症候に応じた治療が重要で進行例では手術適応に。

野球肘と診断される前段階でも前腕屈筋群の柔軟性低下などがみられる事が多いので、日頃からストレッチなどにより柔軟性向上への取り組みが大切です。
     
骨折や骨端症の疑いがある際はレントゲンやMRIなどの所見が重要なので病院やクリニックへの紹介もしくは受診を勧めます。