半月板損傷
ネッター解剖学アトラス原書第3版図490より抜粋
半月板→膝関節内に存在しクッションの役割をもつ。
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膝に体重をかけて膝をひねる動作で負傷しやすい。
放置すると将来的に変形性膝関節症をきたすおそれがある。
半月板損傷しやすい年齢層には主に3パターンあります。
①スポーツ中の若年者
ジャンプや方向転換を行うサッカー、バスケットボールやバレーボールなどで好発。
スポーツは動きも激しいので靭帯損傷に合併して生じることもあります。
②中高年
加齢により変性した半月板の損傷。
立ち上がる動作などの小さな外力で生じる。
③小児
正常では三日月状である半月板が先天的に円板状を呈していて損傷。
円板状半月板(外側半月板に多い)は正常の半月板より損傷しやすく、小児に多くみられる。
そして半月板損傷は内側半月板に多い。
その理由は内側半月板は関節包を介して内側側副靭帯と癒着しているため、
膝の運動に伴う可動性が小さく下腿の速い回旋運動が加わったときに損傷を生じやすい。
病気がみえる11運動器・整形外科P184より抜粋
症状
受傷時 疼痛を訴える。
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数時間後
○関節腫脹(関節血腫→半月板の辺縁に断裂が及ぶ場合)
○膝のひっかかり感、クリニック音
○可動域制限(伸展もしくは屈曲制限)
○ロッキング
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一定期間後
○運動時の疼痛
○運動後の関節水腫
○膝くずれ
以上が代表的な半月板損傷の症状です。
治療・施術
まずは保存療法
患部をアイシングし圧迫固定により局所安静をはかる。
疼痛や不安感減少に伴い大腿四頭筋の訓練を実施。
改善がみられない場合は手術適応になります。
以外と多い半月板損傷。
痛みや違和感を感じたら早めに来院ください。