3月20日のカメリアホール「けんじサーカス」公演の仕込みの様子の後半です。
前日の夕方18:00から劇場に入っての仕込みです。
後半は照明のシュートから明かりづくりまでの様子です。
この日は、明かりづくりの途中で終わりになりました。
前半はこちら
舞台は役者だけで成り立っているのではなく、道具、照明、音響、全てが総合的に組み合わされて作らています。その準備はなかなかたいへんなのです。
照明のシュートというのは、仕込んだ照明機材の角度や大きさを調整していく作業です。
舞台頭上に吊りこんだ照明のシュートは
カメリアホールでは、プロサス(プロセニアムのすぐ前にある照明用バトン)から始まって
、1サス、2サス、3サス(舞台の客席側から順番に吊ってある照明用のバトンでサスペンションバトンと呼んでいるバトン)とシュートしていきます。
全体を照らす基本になる地明かり、サスバトンに上下から斜めに照らすぶっち、それから、限定的に照らす部分をつくるサス、少し大きめのエリア・・・・・等々、細かく合わせていきます。
日本の舞台で使われているこの地明かりとぶっちを基本にした照明の構造は、アメリカで発想された方法だと昔聞いたことがあります。少ない照明で応用の効く方法だと教わりました。
世界ではそれぞれ同じ照明でも違っているらしく、ドイツなら舞台全体を9分割して、一区分ごとに照明を吊りこむ方法をとるとか様々あるそうです。
日本の劇場はだいたい、地明かりぶっちが作りやすいように元々吊りこんでありますが、
デザインは自由です。やり方はいろいろ、舞台の内容に合わせて創造するものなのです。
頭上のサスバトンのシュートが終わったら、フロント、シーリングと呼ぶ、舞台より前の方にある照明のシュートです。
それからステージに置いてある照明。
とまあ、それなりにシュートには時間がかかるのです。
シュートが終わったら場面毎の照明を作っていきます。
想定してあっても、実際に照明を出してみるとその通りにはならないことが多く、
照明を作ってみて調整していく作業が必要なのです・・・・・・