男はソファーにふんぞり返って腕を組んで鯨井香生子をジーっと見ている。香生子は居心地が悪く、いつでも逃げられるようにドアのところに立っていた
「何そんなとこに立ってんだ?ほら、座ったらどうだ?」
香生子にアゴで前のソファーに座るように言う。それでも座らない香生子にイライラしたのか
「チッ」
舌打ちをして立ち上がろうとする。香生子は身の危険を感じ
香生子「わかった、座る」
と言ってソファーに座る
「そうだ、座ればいいんだよ」
と言って満足そうな顔してんのする。香生子はいつでも立てるように浅く座る。それに気づき
「俺と一緒に居るの嫌か?残念だがなお前はもう逃げられないんだよ」
と言ってニヤニヤする。香生子はニヤニヤとする顔を見て
どこかで見たことがある…
記憶をたどっていく。香生子が見ていると
「なんだ?やっぱり俺に惚れてるってか?」
と言って大きな声が笑う
この自信家で人が嫌がることを…
香生子「あっ」
「なんだ?」
香生子「何でも」
と言って顔をふせる。香生子は目の前の男が誰かやっと気づいた
つづく