アリスが地面に手をかざすと光が円を描き、それが扉の絵になった
アリス「さあ入って」
扉が開く。メリルが中に飛び込むのを見てカリルが飛び込んだ。紅紅李はアリスを見る。アリスが微笑んで頷くを見て紅紅李も飛び込んだ
中に飛び込むとどんどん落下して行く。先に飛び込んだメリルもカリルも姿が見えない。後から来ているはずのアリスも見えない。少し不安になった頃光が見え、紅紅李は目を閉じる
アリス「もう大丈夫よ」
と言う声で目を開ける。目の前に大きな教会が目に飛び込んでくる。人の声で振り返ると小さな町がある
紅紅李「ここは?」
スクレ「ここは大陸の果ての名もなき小さな町。我々はここを拠点に抵抗運転をしている」
アリス「そして今日あなたが来てくれた。あなたが真の力に目覚めた時、この世界が救われるの」
紅紅李「わたしが?」
アリス「いきなりで驚くと思うけど、あなたの刀神を見てもらえる?」
紅紅李は光夢をアリスに見せる
アリス「柄のところに小さな穴が空いているでしょ?そこにその刀神の失われた力を取り戻すの。そして、闇の皇帝に唯一対抗できる刀神になるの」
と言われても、この世界に来たばかりでまったく理解できない
アリス「いい?あなたはこの戦いに決して逃げることは許されない。いずれわかるわ」
と立て続けに言われても、もういっぱいいっぱいだった。それがわかったのか、アリスは微笑んで
アリス「とにかく今日は疲れたでしょ?休みましょうか」
教会の中のひと部屋に案内された
紅紅李は部屋に入りベッドに座ったところで記憶が切れた。目が覚めると、窓の外は暗くなっていた
アリス「いいかしら?」
紅紅李「は、はい」
アリスが入って来る。さっきまでの雰囲気と違うような気がした
アリス「緊張してる?」
さっきまでのアリスは高貴な雰囲気があったが、今のアリスは紅紅李が知っている高校の先輩の有栖川貴美子(ありすがわきみこ)だった
紅紅李「アリス…様」
アリスはクスッと笑い
アリス「今は有栖川貴美子よ。そんなに緊張しないでよ」
紅紅李「先輩」
アリスが笑顔で頷く
アリス「いきなり、こんな世界に放り込まれて大変だったでしょ?」
紅紅李が頷く
アリス「私も大変だったのよ。なんとか仲間を集めて、なんとかやってる感じ」
アリスが大きなため息を吐く
アリス「でも正直あなたが来てくれて私嬉しいの。私人見知りだからね」
紅紅李「そうだったんですか?」
アリス「向こうの世界でもバレないように演技してたから」
2人は懐かしい話に花をさかせていたが、それも長くは続かなかった
つづく