アイスランド | 放浪予報士Kの地球温暖化を体感するブログ

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放浪と気象予報士、どちらが本職?
世界の色々な地域を旅して、天気ネタ(むしろ旅日記?)を日々綴っていこうと思います。


Hallo!! (英語のハローのスペル間違いではありません。アイスランド語です。世界で1番難しい言語と言われているそうです。)


皆さんはアイスランドについてどれくらいご存知でしょうか?
アイスランドを訪れる前の私の中のイメージは、経済破綻、ブルーラグーン、オーロラ。






ご記憶の方も多いのではないかと思いますが、アメリカ合衆国のサブプライムローン問題に端を発した世界金融危機により、アイスランド経済は危機に陥りました。政府が非常事態を宣言し、事実上の経済破綻になりました。

ただ、現在、経済はかなり回復し、世界平和度ランキングでは3年連続1位を獲得、総人口の4分の3の人が、人生が満たされていると感じていると言う、驚異的なデータもあるそうです。
日本人の年間渡航者数も、数年前までは6~7千人程度でしたが、2012年度には1万2千人を超え、にわかにアイスランドブームが起こっているようです。
タレントのふかわりょうさんも、アイスランド好きを公言していて、本も出版しているそう。知らなかった…。。
映画『ダンサーインザダーク』で有名な歌姫、ビョークもアイスランド出身なんです!


そして、火山国としても有名で、2010年にアイスランドの火山が噴火して、ヨーロッパを中心に世界中の航空会社に大きな影響を与えました。
こちらも、日本で大きなニュースになりましたね。


地理的には、アイスランド本島は北緯60度以北に位置し、国土の一部は北極圏にかかっていますが、寒さはそれほど厳しくはない。
実は私がオーロラ観測の場をここに決めた理由の一つがこれ。
同緯度にあたるフィンランドやスウェーデンの北部の2月の最低気温の平均が氷点下20度近くであるのに対し、アイスランドは氷点下3度ほど。
この原因がアイスランド海域を流れている暖流だそうです。


少し気象予報士的なお話を一つ。お忘れかもしれませんが、私も一応、気象予報士の端くれなので。。


皆さんもご存知のように、北極は寒い、赤道付近は暑い。(北半球で考えてみて)



って、バカにしてんのか!?って怒らないでくださいね。

この暖気と寒気、その場に留まっているのは、アンバランスで、地球にとって、居心地が悪い。だから、寒気は南に、暖気は北上して、混ざり合って、差をなくそうとする。
そのちょうど、ぶつかり合う所が、私たちのホーム、日本がある中緯度帯なんです


でも、暖気も寒気もプライド高くて、中々素直に混ざってくれない。で、ケンカする、困ったもんだ。
それが、よく耳にする、低気圧だとか、前線、なんですね。
災害に結びつくことも多いので、迷惑な話だと思うかもしれませんが、日本がこの中緯度帯にあるからこそ、私たちは、美しい四季を見ることも出来るんです。


で、アイスランドはどうした?とツッコミが入りそうですが、
アイスランド近くを流れている暖流、これも地球の不均衡をなくすためのものなんです。私は海洋気象学は全く分からないので、下手なことは言えませんが、先ほどの空気の話と同じで、南の海は暖かく北の海は寒い。
その不均衡をなくすべく動く海流のおかげで、アイスランドの冬はそれほど寒くない。北海道の方がよっぽど氷の国より寒いんです。