ジブラルタル海峡縦断 | 放浪予報士Kの地球温暖化を体感するブログ

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放浪と気象予報士、どちらが本職?
世界の色々な地域を旅して、天気ネタ(むしろ旅日記?)を日々綴っていこうと思います。

航路入国

ティトワンからタンジェまではバスがたくさん出ています。所要時間は大体1時間ちょっと。疲れた体に鞭をうち、再び移動です。
相変わらず情報収集を怠る私、港はすぐそばだと思っていたのですが、再びバスに乗らなければ行けないそう。

うーむ、中々モロッコを出国出来ない。。ここら辺から今日このルートを選んだ事を後悔し始める。やっぱりシャウエンに行けば良かったかなあ。。

と、悶々としながらタンジェ港行きのチケットを買っていると、ちょうどバスが出るとのことで急いで乗車。
バスはどんどん町中から外れていき、やがて海が見えてきました。ああ、これが噂のジブラルタル海峡!なんとなーく海の向こうにヨーロッパ大陸が見える気がするのは、気のせいでしょうか?(海峡の1番幅が狭い所でたったの11キロしかないそうなので、見えていてもおかしくはない)
体力的にはかなり限界に近いですが、海を見たお陰で少し気力が復活。
乗車約30分後、タンジェ港(こちらではタンジェメと呼びます)に到着。


ジブラルタル海峡


下車したのはたったの2人、私ともう一人、おじいちゃんです。
そのおじいちゃん、私をいたく気に入った模様。
同じフェリーに乗りたいようで、2人分のチケットを取るため奮闘してくれました。取れたチケットは夕方5時過ぎの便。3時間ほどの空き時間が出来てしまったので、私はおじいちゃんと世間話をして過ごすことに。

おじいちゃんは、元々シリアの方。国内の情勢が悪くなったため、国外に出たそうです。現在はスペインに40年近く住んでいるとか。
アラビア語もスペイン語も話せるため、モロッコでも、スペインでもほぼネイティブ。色々な場面で助けてくれて、なんとも頼り甲斐のあるおじいちゃんでした。

フェリーは30分ほど遅れて出航。たったの2時間の乗船でアフリカからヨーロッパに着いてしまうなんて、ちょっと不思議な感じがします。





そして、衝撃的だったのが、フェリーのアナウンス。
スペイン語、フランス語、アラビア語、そして英語をものすごい速さでアナウンスしていきます。私は英語のパートでさえ、簡単な単語しか聞き取れませんでした。相当なリスニング能力がなければ聞き取れません!もう少しゆっくり!


フェリーは海峡を二つに割りながら、真っ直ぐ進みます。
何とはなしに海を眺めていると、近くにいた子供達が突然歓声を。
指差している方向を眺めると、なんと!野生のイルカの集団が!!!
フェリーが立てる波しぶきに合わせて飛び跳ねて行きます。

まさか、こんな所でこんな光景を目撃できるなんて想像もしていなかったため、本当に感激してしまいました。その後も何度か元気に飛び跳ねる姿を目撃。とっても素敵なサプライズでした。

残念ながらイルカの写真は撮れず…




さて、船はいよいよヨーロッパ大陸に上陸。
モロッコ出国時もスムーズでしたが、こちらもあっさり通過。
でも、パスポートを見ると、スペイン入国のハンコを押してないんだけど、、、大丈夫なのかな?

この日は、スペイン南端の町、アルヘシラスに一泊します。
前日の夜、モロッコのエッサウィラの宿を出発してから、ここまで結局24時間の大移動となってしましました。やっと、やっと宿で休めます。