先日の継続出願と一部継続出願の譲渡証のエントリに関連するタイムリーな事件がありましたのでご紹介したいと思います。
Causam Enterprises, Inc. v. ITC (Fed. Cir. 2025/10/15) Precedential
原告であるCausam社が、一部継続出願に係る特許 (No. 10,394,268) の所有権をめぐって争った事件となります。(正確には、所有権を有することにより、連邦裁判所に上訴するための当事者適格を有するという主張)
ある発明者による特許出願 11/895,909 に端を発した譲渡の時系列を以下にまとめました。この'909出願の(将来の)「継続 (continuations)」出願に関する権利譲渡が本件のポイントとなりました。
発明者からA社への譲渡契約には「継続 (continuations)」とだけ記載されていましたが、CAFCは、継続出願と一部継続出願 (continuation-in-part) との実務的な違いに基づき、上記契約に一部継続出願は含まれないと解釈しました。
本事件において所有権の主張された '268特許 は、'909出願の一部継続出願 からの派生であったため、発明者からA社またはC社に権利は移っておらず、発明者から本件原告Causam社への譲渡によって正しく移ったということになります。
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プロセキューションには直接関係しない事件ではありましたが、CAFCが出願の違いに関してMPEPを参照している点が興味深いところです。

