2024 International IP Index | The U.S. Patent Practice

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米国での特許実務に役立つ情報を発信しています。

米国商業会議所 (U.S. Chamber of Commerce) が 2024年版のIP Indexを公開しているので記録しておきたいと思います。

 

 

このレポートは、同会議所が、50の基準に基づき、各国のIP政策等を評価、ランク付けしたものになります。氏名や所属などの情報を提供すれば、無料でダウンロードが可能です。

 

そのランキングですが、総合トップ15は以下の通りとなります。

 

 

米国がトップで、結局は自画自賛かと思ってしまいますが、それはさておき・・・

 

米国における問題点として、以下のものが挙げられています。

  • ハイテク分野における特許性基準の不確実性 (特許適格性の問題)
  • PTABの手続きについての不確実性 (高い確率で特許無効となる)

これらについては、既に知られているように、新法案が検討されています。

 

The Promoting and Respecting Economically Vital American Innovation Leadership (PREVAIL) Act -> 関連記事(日本語) 

Patent Eligibility Restoration Act (PERA) -> 関連記事

 

プロセキューションの実務家としては、特に101条の安定化を早く実現してほしいところです。こちらは、動きがあり次第、ブログやXでレポートさせていただきたいと思います。

 

一方、日本の長所と短所は以下の通りだそうです。

 

 

著作権がホットのようですね。特許周りに関しては、スコア上は米国とほとんど変わらず、適格性やPTABの問題もありませんので、特筆すべき点はないということなのでしょうか。

 

ただ、分野別のランキングで、IPアセットの商業化の順位については、米国が3位なのに対し、日本は13位と低めです。

 

 

イスラエル、オーストラリアがトップ2なのはよくわかりませんが、日本の順位が高くない点、一般的な印象と一致するところだと思います。今に始まった問題ではありませんが、マネタイゼーションについては常に考えていく必要があります。