5月18日(土)。 サル学。 | おかぽの中庭

5月18日(土)。 サル学。

 

5月18日(土)。

 

 

 

この日の、都心の最高気温は、28.8℃だった。

 

 

 

夕方、散歩に出た。

 

 

 

午後6時15分ごろ。

 

 

 

もうこの時間は、風が心地よかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の霊長類研究(サル学)の創始者である今西錦司氏に

感銘を受けて、生物社会学をやろうと決意した河合雅雄氏。

 

あの、『こころの処方箋』の著者として受験生にも知られる河

合隼雄氏のお兄さんである。

 

幸島のサルの研究(文化行動)で、世界の霊長類研究に大

く影響を与えた河合雅雄氏が、後年、ボルネオ島で、日本

の子ども達と行った『ジャングル体験スクール』において、自

然に触れた子どもが見違えるほどたくましくなる様子を見て、

こう述懐した。

 

「…はじめは川なんか絶対に入らないですよ、怖がって。

ところが、川に入る楽しさを覚えるともう、みんな裸で走り回っ

ている。

あれ見ていましてね、本当に子どもが持っている野生の力が

出てきた、自分の持っている本当に生きていく野生の力。

それを、やっぱり自分のものにしてほしいと思いますね。」

 

そして、サル学研究について、

 

「サルを理解することは、人間を理解すること、結局は人間と

は何かということを知りたいんです。」

 

「サルたちの時に作り上げてきたものを、我々人間は受け継

いできた。

その根本は、分かち合う心、相手を思いやる心。

これは、とても大事だと思うんですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、つい最近、ある番組で、ゴリラ研究の第一人者である

山極壽一氏が、こんなことを語っていた。

 

「…人間は、AIや言葉に頼り過ぎちゃっているわけだけど、本

当に気持ちを理解し合うなら言葉なんて要らないわけだよね。

ただ触れたり、抱き合ったり、それから近くにいるだけで気持

ちが伝わっていく。

 

それをゴリラは教えてくれるわけですよ。

 

元々人間は、そっちのほうにいたわけです。

だから、人間は、本質に戻ろうととしたら、ゴリラを鏡にしなく

ちゃいけない。

 

ゴリラは、人間の鏡なので、人間が忘れてしまったものを教え

てくれるんです。

 

今、人間は、どんどんその本質を失って、人工的な世界に適

応しおうとしている。

だけど、人間ってやっぱり動物だから、身体も持っているし、

感情も持っているし、意識も持っているわけでしょ。

そういう世界に人間もいるんだっていうことをね、ゴリラを見な

がら実感してほしい。…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この、両氏の言葉を、読者の皆様はさまざまにお読みになる

はずだ。

 

それが人間の社会だ。

 

それでこそ、人間の社会だ。

 

 

 

 

 

私は、今日も、人間として、空を見上げる。

 

雲の形を愛でる。

 

空の色を愛でる。