以前、ソロとグループで立て続けに琵琶湖一周ツーリングをしたとき、「いつか淡路島一周を」と決めてはいたものの、明石海峡大橋の料金の高さに抵抗を感じて、お蔵入り。
さて、あるとき、三年生のこども達と話す機会があったので、「淡路島一周と琵琶湖一周では、どちらが距離があるかな?」と聞いてみるとこんな答えが・・・。
「淡路島は島の内側を回るけど、琵琶湖は外側を回るから、琵琶湖一周や。」
妙に説得力があり、納得してしまいそうな珍答!
(琵琶湖一周は約180Km、淡路島一周は約150Kmといわれています。)
天気予報を見ていると、明日は比較的穏やかな天気ということで、急遽淡路島一周計画を実行することに。
「現地では、できるだけ海辺の道を走ること。」
だけを原則に、さあ淡路島へ!
ところが、思いのほか風が強く、時折強風に押され、明石海峡大橋を渡り始めると、世にも恐ろしい強風が吹きまくり、オートバイが横に流されそう。
海上を吹く風は陸とはちがってすごい!
ハンドルを握る手指と腕はもうガチガチ。スピードも60Kmを維持するのがやっと。横を車がゴーゴーと通り抜け、恐怖に拍車を掛けます。
恐ろしい思いでやっと淡路島に到着。淡路ハイウエイオアシスでしばし休憩。
恐ろしい思いでやっと淡路島に到着。淡路ハイウエイオアシスでしばし休憩。
高速から県道におりて、海岸沿いの道に出ようと坂道を下ります。
そこから見た明石海峡大橋の優美で壮大な姿は、先ほどの恐怖で縮こまった私の心をすこし癒やしてくれました。(AM10:42)
そこから見た明石海峡大橋の優美で壮大な姿は、先ほどの恐怖で縮こまった私の心をすこし癒やしてくれました。(AM10:42)
ここから反時計回りの島一周ツーリングの始まりです。
少し走った灯台のある江崎の海岸から、対岸の明石・加古川あたりを遠望。
六甲山や丹波の山並みもくっきり見えました。
これは、強風のお蔭。(AM10:51)
六甲山や丹波の山並みもくっきり見えました。
これは、強風のお蔭。(AM10:51)
海沿いの県道31号線は通称「淡路サンセットライン」と呼ばれ、基本はそこを走るのですが、漁港のある町等は、さらに海沿いに入って走ります。
するとあったのが「野島が崎公園」。よく手入れされています。
(野島は阪神淡路大震災を起こした「野島断層」がある町)
この辺りは、古典和歌にしばしば詠まれる名勝地で、柿本人麻呂も万葉集の中でここの浜風を謳っています。
また、古代から漁業と塩作りで栄えた「野島の海人」で有名で、弥生時代の遺跡も出土しているようです。 (AM11:13)
また、古代から漁業と塩作りで栄えた「野島の海人」で有名で、弥生時代の遺跡も出土しているようです。 (AM11:13)
さらに走ると、漁港につきました。
ここではおばさんたちが漁師さんと力を合わせて網の整理にかかられていました。
中には、赤ちゃんをだっこしながら、空いた手で網を持ってたたんでいるおばあちゃんの姿も・・・、実にたくましい!
ここではおばさんたちが漁師さんと力を合わせて網の整理にかかられていました。
中には、赤ちゃんをだっこしながら、空いた手で網を持ってたたんでいるおばあちゃんの姿も・・・、実にたくましい!
漁師さんに漁港の名前を尋ねてみると、「室津」と教えてくださいました。
(AM11:30)
これは、枯木神社。
なんということもないのですが、鳥居横に立つ石柱に刻まれた文字がなんともおもしろい。
「寄附 ミス玉垣 大阪市 瀬尾一二」
一二さんて、おそらく男性だろうが、「ミス玉垣」ってなに?・・・ミスかな?
(AM11:37)
「寄附 ミス玉垣 大阪市 瀬尾一二」
一二さんて、おそらく男性だろうが、「ミス玉垣」ってなに?・・・ミスかな?
(AM11:37)
江井の村の商家。醤油か酒の醸造蔵の様です。
県道から一本入った細い道だからこそ出会える喜び!
(AM11:49)
(AM11:49)
五色都志町にある浄土寺と蛭子大神宮。
同じ敷地内に立派な寺院とお社が同居しているという、我々が暮らす街中ではまずお目にかかれない風景。
ローカルな土地だけに、日本人の心の原点・有り様をうかがうことができます。 (PM 0:02)
航海安全・船舶守護の神を祭った住吉神社もたくさんあり、ここは五色都志町にある、その一社です。 (PM 0:08)
ここは慶野松原。県道沿いに松並木が続きます。
この辺りは交通量がとても少なく、車が写真に写り込まずに撮れます。 (PM 0:26)
右手に播磨灘を望みながら走ってきましたが、途中から左手に風力発電のプロペラ型風車が何度か見えていました。
阿那賀の町に来ると、十数台の発電用風車が一度に見えてきました。
私にとって恐怖だった風は、ここではクリーンエネルギーを生み出す島の宝の元になっているのです。 (PM 0:46)
淡路島の西端にあたる阿那賀辺りからは、遠くに讃岐山脈の東端辺りが美しく見えてきます。左に目をやると、鳴門大橋の姿も見ることができました。
(PM 0:50)
(PM 0:50)
そろそろ食事をとろうと、一気に山道を上がり、大鳴門橋記念館にある食堂へ! (PM1:05)
そこで食べた「生しらす丼」はおいしいだけでなく、看板に全く偽りのない、ボリューム満点の逸品!そこで、看板を紹介します。
1050円で少し高めだけれど、値打ちはありました。
食後屋上に上がって鳴門大橋を見ると、渦潮を見る観潮船が何艘か集まっている鳴門海峡の向こうに、遠く剣山につながる四国山地を見ることができました。
(PM1:45)
(PM1:45)
大鳴門橋を後にして、ウミホタルの生息で有名な阿万海岸から「南淡路水仙ライン」に入ります。
紀伊水道(その向こうは太平洋)を右手に見ながらしばし東に走ると、沼島(ぬしま)が見えてきました。
ここは、神話によると、伊弉諾尊(いざなきのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)の二神が天上の「天浮橋(あめのうきはし)」に立って、「天沼矛(あめのぬぼこ)」をもって青海原をかきまわしてその矛を引き上げたところ、矛の先から滴り落ちる潮が凝り固まってできたと書かれています。
色々見所もあるようなので、船に乗って是非渡ってみたいものです。
(PM2:49)
沼島を過ぎ、灘黒岩水仙郷からモンキーセンターを経て山中に入っていくと、急なカーブやアップダウンが続き、対向車に気を遣います。
その山中に、私が車の免許を取って最初にドライブに来た、立川水仙郷があります。
その隣にあった看板がこれ。
まさにナゾの施設!
探偵スクープナイトは一体何を紹介したのか?・・・知りたいところです。 (PM3:07)
探偵スクープナイトは一体何を紹介したのか?・・・知りたいところです。 (PM3:07)
この山道を下りまた海岸線に戻ると、もうそこは友が島水道(紀淡海峡)です。
大阪湾をはさんで和泉山脈らしき山々が見えてきます。
大阪湾をはさんで和泉山脈らしき山々が見えてきます。
さらに北上するといよいよ島内最大の都市「洲本」。
時間がなくなってきたので、洲本城のある三熊山に立ち寄るだけにして、帰路を急ぐことにしました。
洲本城の馬屋郭からは、友が島や和歌山・海南辺りから遠く紀伊山地が望めました。
(PM3:32)
(PM3:32)
ここからは国道28号を、一気に北上。
津名港を越すと陽も傾きかけ、前方に見える巨大な観音像の背が夕日に照らされています。そこで写真に撮ろうと適当な空き地を探している間に、もう腰の上に影が来てしまっています。 (PM4:25)
津名港を越すと陽も傾きかけ、前方に見える巨大な観音像の背が夕日に照らされています。そこで写真に撮ろうと適当な空き地を探している間に、もう腰の上に影が来てしまっています。 (PM4:25)
こうして、またあの恐怖の明石海峡大橋を走り帰路につきました。
「淡路島一周」の念願叶った一日でしたが、今度はポイントを絞って行ってみたいと思います。
今回の走行距離は次の通り。
(PM6:53)