近くの「池島」に野鳥を見に行きました。ここは自宅から自転車でも10分そこそこで行ける所ですが、以前から野鳥園として知られていました。このところ、恩智川流域の遊水池として、周辺の田畑が公園や球場化されることでかなり飛来する鳥の数は減ったようですが、それでも結構いろいろな種類の鳥がいるようです。
 今日は、しらさぎ・あおさぎ・ごいさぎ・かも等が多数来ていました。これから寒くなるにつれ、きっと数が増えてくるはずです。同じように観察している人の話では、さっきカワセミが来ていたそうです。とても嬉しい話で、楽しみが一つ増えました。
 
イメージ 1
 
イメージ 2
 
 この写真は、恩智川を飛んでいるあおさぎです。
鉄で仕切られた、オープンの下水のような恩智川ですが、そこにも大小のフナがいっぱいいます。亀もいたるところにおり、少し異様なほどです。このサギは一体なにを食べているのでしょうか?
 

 次に、水呑峠を通って平群を経て国道25号線に出、奈良に向かいました。
 水呑峠の手前で桜が咲いているのを発見!普通の桜ではなく、まるでヒナギクのような花を咲かせています。インターネットで調べると「十月桜」とか。不断桜の一種でしょうか? 春と秋を一度に見るようなとても徳をした気分でした。
 
 

 そして、今日のメインディッシュの奈良市写真美術館に到着。 写真を見ていると、明治の廃仏毀釈によって失われつつあった仏像の記録に始まった国宝写真が、芸術として成熟していく過程がとてもよくわかりました。土門拳の完全写実に徹しながら芸術作品としての独特の画面の切り取りの巧みさ、入江泰吉の仏像を芸術作品ではなく信仰の対象物ととらえようとする視点と主題を中央に配しない構図など、ぞくっとさせるものばかりでした。
 その中でも最高だったのは、土門拳の「室生寺金堂十一面観音立像頭部」。りっぱな木枠の額の中に収められたそのお顔の写真の美しさは、繰り返し繰り返し見つめることを僕に要求しました。(写真を掲載できないのが残念・・・掲載は可能ですが、それは大変問題をふくむことになるのでやめておきます)
 その後、ハイビジョンの映像をたっぷり見て、一息入れるために喫茶室に行きました。コーヒとトーストを注文したのですが、その机上に素敵な器(酒器か?)に、菊とともになんと「木瓜(ボケ)」の花が生けてありました。この季節にまさか木瓜の花を見ようとは、思いもよりませんでした。入江泰吉は、こんなことを言っています。
 「3歳の子どもも花を見てきれいと言います。花は、美しさのエッセンスなのです。(確かこんな趣旨だったと思います。)」
 そんな言葉を彷彿とさせました。
 
 
イメージ 3

 この後、帰路につきました。素敵な花が生けられた酒器を見たせいか、写真美術館のある白毫寺町から紀寺町を経て福智院町にさしかかると、自然と「春鹿酒造」のガレージに着いていました(ほんまに自然と?)。吸い込まれるように店に入りましたが、そこでついつい美味しい酒を買ってしまいました。
 
イメージ 4
 ここの酒はどれもみないい味ですが、比較的安価でうまいのは「白滴(はくてき)」。すっきりとしてはいますが、こくも忘れてはいません。
 
<文中、青で書いている言葉にカーソルを持って行くと、関連ホームページにリンクできます。>