中古車が得意な福井の車屋のブログ -2ページ目

飲酒運転と同じくらい重罪。効かないスタッドレスの使用

冬タイヤへの交換に、ここ数日追われています。

毎年、持ち込まれたタイヤを見ると
・このタイヤでは雪の上でグリップしない
・交換する意味もない
・むしろ夏タイヤの方がまし
という事があります。
 
スタッドレスタイヤの役割は、凍った路面で
グリップする事です
曲がる・止まるができる事が重要ですが
それが出来なくなっているタイヤが多いのです
 
スタッドレスタイヤを履いた瞬間に、
これで雪が降っても大丈夫
タイヤ交換した事に安心されますが
私の感覚では30%程の方が

まったく意味のないタイヤ交換をおこない

非常に危険な状態で雪道を走行している

状態になっています。

 

タイヤ交換のお金をはらって

又はご自分で汗をかいてタイヤ交換して

危険なタイヤを装着しているという事なのです。

 

特に、ご自分でタイヤ交換される方にこの

兆候があります

どうして、そのような事になるのか?というと

・一般の方のスタッドレスの良否判断と

・私たちが行うスタッドレスの良否判断

の基準が全く違うからです。

判断を誤って、まだ使えると判断して交換して

使用している場合が多いです。

 

冬の路面には

①ブラックアイスバーンなどの凍結路

②雪が凍ってできるアイスバーン

③雪が積もっている状態

④雪が溶けてシャバシャバ雪の状態

など色々な状態があるわけですが

凍結して前に進めなかったり

追突事故や道路から落ちてしまう危険な

状態となるのが、ご存知のとおり凍結路です

凍結路で、タイヤがグリップするためには

タイヤのゴムの”やわらかさ”が重要となります

タイヤの残り溝よりも

”やわらかさ”なのです

やわらかいゴムが氷に密着してグリップしている

のです。

 

この”やわらかさ”はタイヤもともとの性能も

あるのですが、タイヤが古くなる事により

タイヤのゴムが硬化して失われます

 

おおまかな判断としては

タイヤ製造年より5年目あたりから、凍結路で

予想どうり止まれなくなる事が多くなり

7年以上のタイヤは硬度が夏タイヤと同じくらい

に硬くなっている場合があります

 

タイヤの製造年は、暗号のような形でタイヤ

側面に記載されています。

目安としては、使用年数なのですが

もともとのタイヤの性能

保管の仕方

使用の仕方

によって劣化(硬化)のスピードは変わります

 

そのような事から

当社では、タイヤの製造年(経過年数)での

判断ではなく、タイヤの硬度計を使用して

タイヤの良否判断を行っています。

一般の方は、製造年での目安判断でも致し方

ありませんが我々は、

お客様に、危険なタイヤを装着してしまったり

逆に、まだ使えるタイヤを入替させてしまっては

信頼を失う事にもなりますので数値で判断する

事が必要となります

 

数値測定の結果、硬化が認められ交換をお勧

めするとなかには

追突軽減ブレーキやABSが装着されているから

4WDだから大丈夫

と言われる方もいますが

 

追突軽減ブレーキは、

人間のうっかりや誤操作を防止するもので

制動距離が短くなるものではありません。

 

ABS(アンチロックブレーキは

ブレーキを踏んだ時にタイヤがロックしても

ハンドルを切った方向に進むようにするためで

雪道での制動距離は伸びる場合があります

 

4WDは、

進むのには効果を発揮しますが、基本的に

2WDの車より重い分、制動距離は長くなります。

どりらも、より氷上でのグリップ力をより必要と

する装備です。

 

凍結路で効かないタイヤを使用するのは非常

に危険です

自分の問題ではありません

他車や道路を歩いてる子供に突っ込む可能性

もあるのです。

 

効かないタイヤと知っていて使用する事

それは私は飲酒運転と同じくらいの罪の重さ

ではないかと思います

 

想像してみてください・・・・

自分が夏タイヤと変わらないくらい雪の上で

効かないスタッドレスタイヤだと車屋から指摘

されていた。

朝の通勤時間中にスリップして通学中の学生

に突っ込んで数名死傷させた

 

後に警察の検証でスタッドレスが古いのが

原因と断定。

その後の調査でタイヤ交換した車屋から

指摘を受けていたことが判明。

予防の観点から間違いなくニュースで報道

されるでしょう

 

これを読んで、自分のタイヤが凍結路で

効果を発揮してくれるかどうか不安に思った

方はタイヤ硬度計を持っているお店で硬度

測定と溝のチェックをしてもらってください。

 

スタッドレスをケチって他人を死傷させたり

自分の車が廃車になったのでは意味がありませんからね。