福島子どもプロジェクト2022夏休み:「区切らない」パートナーシップ | 019|まる・いち・きゅう

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丸い地球をまわりながら考えていることの記録

福島原発事故後の2011年夏、何かできることはないかとピースボートスタッフが南相馬を訪れた。なかなかできそうなことが見つからず、おそるおそる不謹慎を承知で「ちなみに子どもたちを船に乗せることはできるんですけど…」と言ったら「そういうのをぜひお願いしたい!」と言われて始まった【福島子どもプロジェクト】。「こんな時だから子どもたちには世界をみて、夢を膨らませてもらいたい」と地元の人たちに背中を押され、49人の中学生が船に乗った。それから11年。これまで船に乗った南相馬の中高生は100人以上。

 

コロナがあり、2019年を最後に実施できていなかったこのプロジェクトを、今夏3年ぶりに小規模ながら再開しました。まだ船は出ていないので、広島への4泊5日のピーススタディツアーという形で。

 

 

私はただのサポート役だったのだけれども、毎日現地から届く日報をブログ記事にまとめながら、このプロジェクトを続ける意味をじんわりと噛みしめる日々だった。

 

飛行機に乗ったことがない、広島は厳島神社が楽しみ、って言っていた中学生が、5日間でいろんな人に出会い、戦争について学び考え、ベタな表現だけど、なんだかしっかりとした顔つきで、南相馬に帰っていった。

 

 

今年参加したのは中学1年生。原発事故の記憶はない。福島の事故は到底収束していないとはいえ、ご家族も地域も、いま命の危機にあるわけではない。その意味では緊急支援のようなものではないし、プロジェクトが当初持っていた「保養」の要素もなくなった。だけど、10年を区切りにプログラムを打ち切る団体も多い中で、つながって、一緒に視野を広げ、社会と世界のこれからを考えるパートナーであり続けることが大事なのだと、突然腑に落ちた。大きなプロジェクトではなくても、何かが終わったからって勝手に終わりにしない関係をたくさんたくさん持ち続けることが、社会がいろいろな人にやさしいものになるヒントなんだと思うのです。ちょっと舌ったらずですが。

 

担当したスタッフが、考え抜いた末にプログラム修了証に記した言葉が私は好きだ。

今回のプログラムの中で感じ、経験したことが、人や世界と繋がる楽しさ、学ぶことの大切さを知るきっかけになっていれば嬉しいです

シンプルだけど、とても素敵な言葉だと思う。

 

 

プロジェクト実施にあたりご支援・ご協力くださったみなさま、本当にありがとうございます。

 

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👇「福島子どもプロジェクト2022夏休み」開催概要

https://peaceboat.org/42772.html

 

👇「福島子どもプロジェクト2022夏休み」日々の様子(Facebook投稿へのリンクです)

 

【福島子どもプロジェクト2022夏休み:1日目】

https://www.facebook.com/peaceboatvoyage/posts/8717072968318685

 

【福島子どもプロジェクト2022夏休み:2日目】

https://www.facebook.com/peaceboatvoyage/posts/8722398641119451

 

【福島子どもプロジェクト2022夏休み:3日目】

https://www.facebook.com/peaceboatvoyage/posts/8727310277294954

 

【福島子どもプロジェクト2022夏休み:4日目】

https://www.facebook.com/peaceboatvoyage/posts/8731425553550093

 

【福島子どもプロジェクト2022夏休み:5日目(最終日)】

https://www.facebook.com/peaceboatvoyage/posts/8734743436551638