漢詩人 森春濤先生生誕200年(その1)
一宮市が生んだ明治の日本漢詩壇をリードした偉大な漢詩人森春濤先生の生誕200年という記念すべき年である。
後藤利光先生(1913~1993)の編著「森春濤詩抄」(1980刊)を取り出して見た。文政2年(1819)4月2日一宮村下馬町(一宮市本町4)で誕生とある。(1819~1889)
一宮市での生誕200年記念のイベント計画を聞いていない。一宮市博物館に軸(墨跡)などが多く収蔵されているのにと思う。(一宮市博物館では特別展「生誕120年佐藤一英展」が計画されている)
生誕地には「森春涛宅址碑」の細長い石碑が建てられている。市内の春濤詩碑は、富士三社境内御旅所東に桃花祭を詠んだ「三月三日行」、大江川畔に江戸への途中箱根手前で詠んだ「風雨踰函嶺」、北方いこいの広場に北方代官所の前で詠んだ「過北縣官舎書所見」の詩碑が建立されている。
子の森塊南氏(1863~1911)も明治漢詩界の第一人者として活躍した。伊藤博文公の秘書官としてハルビンに同行し、ハルビン駅で博文公が暗殺され,塊南氏も被弾し軽傷を負ったという。
(岳紫のブログ2305)
森春濤詩抄
宅址碑
富士三社境内 御旅所東 森春濤詩碑「三月三日行」
大江川畔 森春濤詩碑「風雨踰函嶺」(釈文は亀山雪峰書)
北方いこいの広場 森春濤碑「過北縣官舎書所見」(伊藤暁嶺書)