マラソン出場のため二年ぶりに訪れた香港。
せっかくだから立ち寄りたい場所があった。
行列ができる人気クッキー「小熊」のジェニー・ベーカリーだ。
二年前のマラソン出場翌日、街で偶然見つけた行列に並び発見した店だ。
当時に記事は下記参照。

21日のマラソン終了後、ホテルで一休みしてから街へ。
時間は午後4時ごろだった。
九龍地区の繁華街、尖沙咀(チムサッツイ)のネイザン・ロード沿い。
確か、このあたりだろうと目星をつけた商業ビル。

中に入ると、すぐその店が目に入った。
よくぞ覚えていたものだと我ながら感心。
ただ、どうも様子が違う。
店舗移転のプラカードを持つ女性が立っていた。
シャッターの掲示には店舗改装工事のため移転と記されていた。

移転先は2階のようなので上がってみることに。
この階段は人の行き来が多く、何となくそれらしい雰囲気だった。

やっぱり。階段を上ると、とたんに行列にぶつかった。
奥の方からこちらに向かって伸びている。
目的を果たして戻る人があれば、新たに並ぶ人もありでせわしなく人が行きかう。
さっそく並ぶ。

しばらくして店先が見えてきた。やっぱりそうだった。

店の入り口をお客が埋め尽くしていた。
スーツケースを引きながらの人、スマホで情報を確認しながらの人など様々。
口コミ、ネットなどで香港以外でも話題の店になっていることは間違いない。

店内にはショーケースもなく、奥に店員が並んで注文の品を渡す。
この方式は二年前と同じだ。

無造作に積み上げた商品がどんどん売れていく。
回転が速いのに混雑しているのだから、よほどお客の数が多いのだろう。
私が列に並んで待った時間は約15分だった。

大事に日本まで持ち帰ったクッキー。
左は四種類の詰め合わせ小サイズで100香港ドル(約1500円)。
右はナッツ入りで70香港ドル(約1050円)。
確かに、おいしい。15分行列するだけの価値は十分にあった。
◇ ◇
ところで、今回の旅では尖沙咀の繁華街のいたるところで、

ジェニー・ベーカリーと同じビルにも、小熊クッキーの店があった。
店舗移転のプラカードを持っていた冒頭の女性に「同じ店か」と尋ねたら、
しかめっ面になって「ノー」だった。おそらく、似て非なる存在なのだろう。

少し離れた街角にも、似たような店があった。
店内には熊の人形もあり、小熊の可愛いイメージを強調していた。

ネイザン・ロードに面した土産物店や雑貨店の店先にも「小熊」が目立った。
大人気な商品に酷似した商品が一気に増殖するとは、
香港パワー健在ともいえるかもしれない。