おうちでウイスキーです!

 

ウイスキーは木製樽での熟成が非常に重要な工程で、

スコットランドでは法律でオーク樽を使用し3年以上熟成する事が定められています。

白州蒸溜所つくりのこだわり ~熟成~ |サントリーウイスキー蒸溜所便り | SUNTORY 公式ブログ

                        サントリーHPより引用

熟成とは何かと言えば、

代表的には、樽の材料である木とお酒の基であるエタノールが反応して、様々な芳香系の物質に変化したり、例えばシェリー酒の樽を再利用するなど、違うお酒の風味が添加される場合もあります。

また、アルコール度数も環境によってですが基本は減っていく傾向にあり、まろやか

さを生み出しています。

 

実際にニューポットやニューメイクと呼ばれる、樽詰め前の原酒を飲むと、熟成されたウイスキーとは全くと言っていいほど異なる酒質がある事がわかります。

色は無色透明、味わいはどちらかと言うと、日本でいうと麦焼酎に近い様な味わいです。

そして元来、ウイスキーと呼ばれていた飲み物は、ニューポットの事だったようです。

それがスコットランド側の酒税法が厳しくなり、検査官から逃れるために、

教会の棺の中やお城の隠し部屋に樽詰めして隠していた、いわゆる密造時代に、

「あれ、樽に詰めたら美味しくなってない?」

と言う事で、現在の樽熟成と言う手法が始まったと言われてます。

この手法はアイルランドのアイリッシュウイスキーにも伝わっています。

 

では、どんな樽があるのかと言いますと、材質、大きさで様々な種類があります。

材質はオーク(ナラの木)が固く、目も詰まっているので樽材として主要となっています。

特にスコッチはバーボンを熟成した樽で再び熟成する事が多く、

アメリカンオークが最も多い部材です。

その他、ナラの木も地域によって特性があって、スパニッシュオークやフレンチオーク、日本のミズナラも稀ですが使用されます。

ちなみにミズナラはアメリカンオーク程目が詰まっていないのと、木自体が太くないので加工が大変で非常にコストが高いです。

そして熟成を重ねると、香木の白檀(ビャクダン)の様な香りがついて、非常に複雑な味わいになり珍重されています。

その他、日本では桜の木も使われたりしています。

 

樽サイズも様々で、おおよそのサイズ感は以下です

バット、パンチョン(500L)>ホグスヘッド>バレル(200L)>クォーター(50L)>オクタブ

サイズが小さいほど、原酒と樽の接触面積が多く、より早く熟成が進みますが、サイズが小さい為、当然一度に熟成できる量は少なくなります。

 

また、基本的な熟成中に使う樽と、最後の数か月に詰め替えて数か月から数年にわたり追熟するフィニッシュと呼ばれる使い方もあります。

 

長文になって恐縮ですが、

樽の置き方もいくつかありますが、今回は割愛します。

 

私は元々入っていたお酒によって、ウイスキーの味わいがかなり変わる事が面白いと感じております。

色々な角度からウイスキーを深めるシリーズの中に、

「樽を深めるシリーズ」として、2種の樽違いのセットを出しています。

具体的には、

・シーバスリーガル エクストラシリーズ

・デュワーズ ワールドカスクシリーズ

どちらもブレンデッドウイスキーですが、

主にフィニッシュで樽を使分けていて、それぞれ面白い味わいになっています。

両者ともに日本未発売の製品があり、デュワーズは話題のフレンチスムースも入っています。

ご興味があれば是非!

深めるシリーズはこちら

 

おうちでウイスキー CanMery店主