30年前のスケッチ
事務所の荷物を整理していたら、本当に驚くほど昔の、
もう30年ほど前の、独立した当初の仕事のために描いたスケッチが出て来ました。
、、、あまりの下手くそっぷりにも驚いたけど、よく見れば今と大して変わっていないと言う事実に驚く、、、
これは愛知県にある市民プールのバナーデザインを依頼されて描いたもの。
地方の小さな市民プールという、規模の小さな案件だったけど、話をもらった時には飛び上がるくらい嬉しかったのを覚えている。
そんなんでかなり張り切っていた私は、このスケッチ以外にもたくさん案を出して提案したのでした。
結果的にこの案が選ばれた。
他の案はもっとシャープな感じのやつとか、デザイナーっぽいものもあったと思うのだけど、このヘナチョコ案が選ばれたのだ。
今にしてみると、不思議だなあと思う。
で、これを制作することになったワケだが、今のようにデジタルプリントなんて、、、あったのかもだけど当時の私には全く手に負えない存在で
そもそもネット検索とかないし、確かタウンページとかで調べた記憶が、、、時代、恐るべし!
いろいろと予算の範囲で出来る方法を探した結果
なんと、帆布の生地に職人さんが手描きで描いてくれる方法が一番安く仕上がると言う結果に。
今では考えられないけど
ちょっと気になって調べてみたら、竣工当時と思われる写真が載っているサイトを発見。
幸田市民プール
https://www.nishimikawanavi.jp/spots/detail/875/
泣けるわー、まじで泣けるわー
当時の思いとか、掘っ立て小屋のような仕事場で朝から晩までデザイン画を描いていた部屋の空気感とか、、、
もうエモい気持ちでいっぱい。
今も誠実に仕事に取り組んでいるとは思うけど、この頃は誠実を通り越してもう、「なんでそこまで?」と言うレベルで取り組んでいたような気がします。今思えば。
時代的に、そういうのが必ずしも良い訳ではないかもしれないけど、私はそうやって色んな人に助けてもらって来たなあ と、しみじみ。
いろいろと何と言うか、もっともっと頑張ろうと思った30年後の私でした。