「イヤ」をきちんと伝えられる人に | 国分寺発達障害児学習指導教室smileのブログ

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国分寺市にて、発達に不安のあるお子さまを対象に、個別指導を行っております。
ABA(応用行動分析)を基盤に、一対一体制・60分のセラピーをやります。
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「イヤ」
と、適切な方法で伝えられるようにすることを、私はとても大事だと思っています。

基本的に、ABAでは、何よりも優先して「癇癪の消去」に取り組むようですが、
私はそれよりも先に、「イヤ」と伝える手段を得る練習をします。

実は、当教室では、私がセラピーの中で、癇癪の消去を行ったことはめったにありません。

癇癪をおこす生徒さんもいらっしゃいますが、
私はその時は、「気持ちを適切に伝える練習」に切り替え、「イヤ」と適切に伝えられたら、意見として聞き入れるようにしています。
なので、何十分も、泣き叫ぶようなことは、めったにないんです。

その代わり、交渉をします。

「泣き叫ぶ」という表現のあとに、課題を取り下げることは決してしませんし、泣き叫ぶことに対しては、基本は無反応、
その代わり、適切に伝えるのはどうすればよいのか?を分からせるようにします。

喋れないお子さんだと、
マカトンサインやPECSで「イヤ」と伝える練習を、

少し喋れるお子さんだと、
「イヤ」と落ち着いた声で目を見て伝える練習を、

しっかり言えるお子さんだと、
「これはやりたくない」
「減らしてほしい」
と、落ち着いた声のトーンで言って伝える練習をします。


コンプライアンスの確立とは、
セラピストの指示にしたがって課題に取り組めることですが、
生徒さんを、嫌でたまらないことでもなんでも指示に従ってしまう人間に、私はしたくありません。

嫌なことを嫌と伝えられる人になってほしいと思っています。

それでも、
なんでもかんでも「イヤ」になってしまうわけにはいきません。
しかし、「イヤ」と伝えられると、そこで、交渉ができます。
「じゃあ、少し量を減らすね」
「じゃあ、これとこれだったら、どっちがいい?」
「じゃあ、今日はやらないね。でも、次は少し頑張ってみれる?」
など、
お互いに少しずつ譲歩して、折り合いをつける練習をします。


泣き叫ぶことでしか拒否の気持ちを伝えられない子に対して、ひたすら無視しかしないというのは、私は正しいと思えません。 
赤ちゃんが泣いて空腹や睡眠を訴えるのと、同じに見えます。赤ちゃんに無視をするのと同じだと思います。

かといって、泣きわめくことによって要求をかなえられてしまっては、泣きわめくことが「noを伝える手段」として機能してしまうので、増える一方です。
なので、泣き叫んでいる最中であっても、正しい「イヤ」の伝え方を、プロンプトして遂行させ、訴えを受け入れる流れを繰り返していきます。
このようにしてきて、余計に癇癪が増えた子は、今まで一人もいません。
どんなに重度のお子さんでも、「イヤ」と○○の方法で伝えればよいのだな、と、分かってきます。


「イヤ」と、適切に伝えることで、
少なからず得をするようにしておいて、
本当にどうしてもダメな場合は、
「イヤだよね。気持ちはわかる。だけどどうしてもこれはダメなんだよ。そのかわり、我慢できたらえらいから、ごほうびをあげるよ」
と、我慢に対してのプロンプトと強化を促します。

泣き叫ぶあとにそれをしてしまうとダメなので、
子どもが「自覚している行動」はどれか、を注意深く見ておかなければなりませんが、、。
なんだか無理矢理「イヤ」の表現を練習させられて、なんか面倒臭いことをした(言った)あとに、拒否の要求がかなえられたな、
と、子どもが自覚できるように笑
とても小さい子や重度のお子さんだと難しいですが、だいぶ分かってきているお子さんだと、無理矢理でも声のトーンを落として言えるまで、本当に正しい言い方ができるまで、厳しくジャッジして練習しています。(投げやりにイヤだ!と言ったのではダメ、目を見て、落ち着いた声のトーンで、嫌です、と言えるようにします。)

要は「伝え方」なんだな
と、分からせてあげることが大事だと思っています。

「イヤだ」と伝えても伝えても、
聞き入れられないとなると、
その先はどうなるでしょうか?
私はその子は、嘘をつくようになるだけだと思います。
おそらく、親に嘘をついて、隠れてやるようになるでしょう。
伝えたって無駄なんだ、ということも、同時に学んでしまうのです。



気持ちを伝えると、良いことがある。



その法則だけは崩さないように、
癇癪の消去には慎重になったほうが良いと思っています。