この「復興食堂ゆめ広場」「釜石物産店」を経営する「有限会社飛行船」は、武士道精神に基づき、循環型社会を目指し資源の再生や農業の振興に貢献する事を社是とし、「新規就農者が50~100万円で農機具をそろえられる」ようなリサイクル商品が売り上げの9割を占めるそうです。
また、耕作放棄地に2010年から始めた農場を2011年3月11日の東日本大震災を機に、全農作物を被災地へ送る農場に変えました。社員やボランティアの他、障がい者施設の利用者、フリースクールに通う生徒たちも耕作・収穫・搬送に関わっています。それ以前から盲導犬育成事業をやっておられるようで、「義」に厚い社長さんのようです。
この農場の野菜を中心に人びとから募った救援物資は震災後しばらくは週1便届けられていました。帰りの便では岩手の産物を積んで、釜石物産店で販売するというシステムです。現在は月1便になりましたが、できた絆を8年経っても絶やさないどころか、復興食堂ゆめ広場として深化させていることに感動します。
震災からしばらくは救援物資を送り、2014年4月には被災者の収入源とするために釜石物産店を立ち上げ、
2017年12月に絆の象徴として復興食堂ゆめ広場はオープンしたということです。
人には本業があり、生活がありますから、ボランティアであればこれだけ長い期間続けることは難しいと思いますが、事業としての復興食堂・釜石物産店であれば、利益が出る限り継続できます。
会社概要には、「中古重機・農機具・骨董品販売・買取・資源回収、ギャラリー運営」のほかに「農場運営、青少年育成事業、東北被災地支援活動、東北物産品販売」が掲げられています。
復興食堂ゆめ広場・釜石物産店・飛行船鹿沼店は隣接してあるのですが、震災から10年後の2021年には、三陸海岸の海産物を一手に販売する一大物流センター「宇宙ステーション」とする計画があるそうです(下野新聞2019年1月1日)。
朝日新聞社やあくび光など反社会的な会社と関わったりダマされたのめしこきにとっては、飛行船のような会社は社会の清涼剤であると感じました。
※ 2019年2月15日のエントリーに加筆修正しました。