英語進学指導の実状 | こくばん塾 生田英数会 塾長のブログ

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 英語進学指導のブラックな状況

 

 今の子供たちは高校に入るとすぐに、「さあ君たち大学受験までにこれだけ英単語が要りますよ。毎週テストするから覚えなさいね」とばかりに受験用の単語集(ターゲット1900など)を渡されます。このごろは私立校のみならず、公立でもそういうところが増えています。そして、このことをけっこうありがたがる保護者の方も少なくありません。

 

 「先生、だってこの子、模試でも単語がさっぱりだったって言うんですよ。まず単語ですよね。英語はやっぱり」

 「毎週、範囲を決めて単語テストがあるんですけど、ちっともやってないみたいで。塾でも何とかなりませんか。」

 

 なりません。わたしは単語テストは絶対にしない主義です。(その理由は追って書きます。)

 

 さて、話を戻しますが、高校入学と同時に「ターゲット」を渡す。毎週単語テストをする。当たり前のように行われているこのことが生みだす問題はたくさんあります。

 

1)子供たちに単語は「経験に先立って暗記するもの」というメッセージをあたえる

2)経験に先立って単語を暗記することは不可能なので結局単語は覚えられない

3)「単語をまだ覚えていない自分」にとって英文を読むことは「うざい」ものになる

4)「うざい」ので、今さら辞書をコツコツ引いて予習や復習などしない、できない

5)教師は予習をしてこない子供を前提に授業をせざるをえない。要するに、生徒に当てることは(おそらく、こわくて)できないので授業は「独演会」になる

6)教師の独演会をまじめに集中して聞き、自分のものとできる生徒は稀である(当然、それには予習も復習もいるから)

7)教師はそのことに気づいていて定期テストの前には(罪滅ぼしとして、か)「全訳のコピー」を配り、「君たち今回のテストは授業でやったこの5題のうちから出すよ」というようなことを告げる

8)生徒はさすがにテスト前は勉強し直そうと思うが、『全訳コピー』が目の前にあると、再びこつこつやり直す気が失せ、全訳のコピーを『一回読んで』試験対策をしたことにする

 

かくして子供たちは全くまともな勉強はせず、「勉強のしかた」も身につかず高校三年をむかえるということになります。

この構図はわたしの創作ではありません。一番頻繁にみられる平均的な高校生の学習風景です。

 

このことから生徒の学習状況が、文科省が2020年教育改革に先立って前提としてとなえている「詰め込み学習」や「知識の単なる暗記」という状況にはないということがおわかりいただけたでしょうか。

 

これはツメコミ以前、暗記以前です。

 

 単語テストと独演会と全訳コピーは高校英語の進学指導の「ブラック三点セット」なのです。

 

覚えられるはずもない単語集を渡され、教師の独演会を聞き(たぶん、聞いていませんが)、「答え」は自分が「勉強する前」から目の前にある、という麻薬的状況に置かれる。なんて悲惨な光景でしょうか。

そしてこのような「学習状況」であっても、相当数の生徒は「推薦」という手段によって、大学へと送り込まれる。「高大接続」が今回の教育改革のもう一つの柱と聞いていますが、このような「高大茶番接続」を放置して、なんの改革か、と思わざるを得ません。

 

 

 

 

 

 

 

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