えっ!そんなんわかんのー!

りえちゃんが大きい声で言わはる。

まこっちゃん、知ってたー?

田中さんに聞かはる。

いや、知らんかったわ。でも雰囲気は、けんちゃんに似てるなーってずっと思ってたけどな。

田中さんが、りえちゃんに言ってあたしを見はる。

田中さんの返事を聞いたけんちゃんが、

今までに何人か会うたことあんねんけど、そん時に俺、めっちゃその人のこと見るみたいやわ。
見るっていうか、わかるわかる、しんどいやんなーって感じの方が大きいかなー。
さっきも、見ようと思ってないねんけど見てる自分に気がついて、あっこの子も俺と同じや。
なんて言ったらいいかわからんけど、寂しさ?ちょっとちがうかなー。
でも、みたいなんがわかんねん。

と、けんちゃをが、話している、寂しさ のところで、こめかみがきーんとした。
涙が自然に流れる。

田中さんが

もう慣れたわ。っていうか、そういうもんやってずっときてるし。
でもな、それがどんなもんなかはわからん。
けど、俺のことだって、けんちゃんは、全部わかるかっていうたらわからんやん。
自分で自分のことがわからんことだってあるんやし
結局、人間は、ひとり。みんな寂しいなー。だから、こうやって話したり、一緒に時間を過ごしたりして楽しいって思えるんやと思うねん。

田中さんは、あたしに向き直って

ヤスコちゃんっ

て言って、

俺にはわからんことやけど、例えば、肌の色が白いか、黒いかで、俺らが仕事で扱う商品は、変わるやろ。
でも、商品を使うのはおんなじ人間やん。
それと同じとちゃうかなー。
なんも、特別なことじゃなくて、そういう人なんやって。
もちろん、本人も自分はそうなんやって認めてあげたら、それでいいんと違うかなー。

田中さんの優しい言葉に、引き込まれていた。

ありがとうございます。

一言、言うのがやっとやった。