こちらも米国産。つい先日レビューを書いた幽霊屋敷モノ『喰らう家』の監督さんで、俳優としてもキャリアが長いそう。


『NEXUS』(連鎖)
(監督:ラリー・フェセンデン)


主人公は特殊メイク好き&動画職人のお兄ちゃん。今日もパソコンを前に動画メイトと「君の動画よかったよ、俺のはどうだった?」と意見交換。しかし彼女からスマホに電話がかかってきて慌てます。


p( ̄○ ̄;) 用意してるよ、今行くから。


時計を見て「ヤバい!」と呟くお兄ちゃん。折しも今日はハロウィン。恋人や仲間とパーティーに行く予定だったのに、マッパで余裕ぶっこいて動画巡りしてたんでさあ大変!


“私のバレンシュタイン”


彼女も同じ趣味みたい。兄ちゃんは彼女に贈られた缶バッジをひっ掴み、大急ぎでハロウィンの仮装を身につけます。


(; ̄○ ̄)ゞ よし!


仮装と言っても私服にフランケンシュタインの被り物。正確には「フランケンシュタイン博士が作った怪物の被り物」なんですが、細かい事はいい。マスクのみでも完成度は高いです!


街はハロウィンの仮装の人で溢れてて、道路も渋滞。そんな中にタクシーで、やたら慌ててるビジネスウーマンが映ります。


(; ̄○ ̄)q ……ねえこの道で合ってるの? ごめんなさい渋滞してて、運転手も混乱していて……


運転手を急かす&スマホで待ち合わせ相手と会話する&雑誌のクロスワードパズルに興じるという、急いでるんだか余裕なのかよく分からないお姉ちゃん。運転手はうんざりしてて、「ぶっちゃけ歩いた方が早いですよ」と呟いてる……


( ゜□ ゜)←フランケンが自転車でシャアアアアアアア!!


♪ばーいしこ ばーいしこ♪
車道は渋滞だが、フランケンに死角はなかった。彼は怪物マスクで軽快に走り抜け、道行く人々から「ナイス仮装!」と呼びかけられてます。


( ゜д ゜)/ ありがとうー。


彼女との待ち合わせ時間にはギリギリ間に合いそう。そして首筋に創傷メイクの「フランケンシュタインの花嫁」に扮した彼女さんは、街角で可愛い骸骨くんにナンパされてます。


( ゜- ゜) …………………………。


7~8歳くらいだろうか。全身ガイコツ柄のタイツなんで顔が分からない。トコトコと寄ってきた小さなガイコツ君を見て、フランケンシュタインの花嫁がにっこり笑います。


(* ̄∀ ̄) あら怖い。写真を撮っていい?

( ゜□ ゜) お姉さん、キレイだね。

(* ̄∀ ̄) ありがとう。


ハロウィンの日の微笑ましい光景。そこにパーティー仲間(ジャック・スパロウのコスプレ)がやって来て、あとはフランケンを待つばかり。


(* ̄∀ ̄)/ ああ、ちょっと待って。

ヾ( ゜□ ゜) ありがとう。


ママの元に戻ろうとするガイコツ君に、フランケンシュタインの花嫁がバッグからキャンディを取り出してかぼちゃバケツに入れる。ガイコツ君はお礼を言い、ああ、フランケンがやって来る………


信号が赤に変わった。


(; ゜□ ゜) 止まって、赤よ!!


タクシーの中でお姉ちゃんが叫ぶ。運転手はよそ見していて、横断歩道にさしかかったフランケンを避けきれませんでした。


ドン!!


ダン!!


-v( ̄○ ̄;) 轢き飛ばされたフランケンが、ガイコツ君に直撃した………


一瞬のうちに横断歩道には2つの死体。横たわる彼氏と小さなガイコツ君の血がドレスに飛び散り、フランケンシュタインの花嫁は立ち尽くして絶叫します。


死者が蘇る日の惨劇。怪物や死者に扮した生者に訪れる、何という皮肉。



運転には気をつけよう……