岡本 太郎 さん の「 今日 (こんにち) の 芸術 」の ご 紹介 です。 | 詩 と 散文 と 音楽 の 広場 ☆ ミックス・ヴォイス の 見つけ方

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◇ 16 ページ から。

生きる よろこび

まこと に 芸術 って
いったい 何 なの だろう。

素朴 (そぼく) な 疑問 ですが、
それは また、本質 を ついた
疑問 でもあるのです。

芸術 は、ちょうど 毎日の
食べもの と 同じように、
人間 の 生命 にとって
欠 (か) くことの できない、
絶対 的 な 必要物
( ひつようぶつ )、むしろ
生きること そのもの
だと 思います。

しかし、なにか
そうで ない ように
扱 (あつか) われて きている。

そこに 現代的 な 錯誤 (さくご)、
ゆがみがあり、また そこから
今日の 生活の 空 (むな) しさ、
そして それを 反映 (はんえい)
した 今日の 芸術の 空虚
(くうきょ) も 出てくるのです。

すべての 人 が 現在、瞬間
瞬間 の 生きがい、自信 を
持たなければ いけない。

その よろこび が 芸術 であり、
表現されものが 芸術 作品
なのです。

そういう 観点 (かんてん)
から、現代 の 状況、また
芸術 の役割 (やくわり) を
見かえしてみましょう。

〈 中 略 〉

◇ 24 ページ から。

だれでも、その 本性
( ほんしょう ) では
芸術家 であり、天才 なのです。

ただ、こびりついた 垢 (あか)
に おおわれて、本来 の おのれ
自身 の 姿 を見失 (みうしな)
っている だけ なのです。

いずれ にしても、現在 を
不毛 ( ふもう =ムダ、
意味のないもの )にし、
生活 を 味気 (あじけ) ない
ものにしている、よけいな
夾雑物 ( きょうざつぶつ=
まじっている 余計なもの )
を 切り すてるこそ
急務 (きゅうむ) です。

これは、いちおう、だれ
にでも わかって
いただける 理屈 ですが、
さて 何が 垢 (あか) であり、
また、具体的に、どうすれば、
その 不純物 を とり のぞく
ことが できるのか、━━
これが 問題です。

章 を 追 (お) って、1つ 1つ、
問題点 を 明確に とりあげ、
あらゆる 角度から 不純な
固定 観念 をぶち 破 (や)
ぶって いき ましょう。

こうして 得た 芸術 に
たいする 自覚 によって、
自由 と 生きる よろこび を
つかみとり、すべての
精神が 明朗 (めいろう) な 自信
を もって 現実 に ぶつかり、
それを のり 越 (こ) えて、
たくましく うち ひらけて
いく ことを 期待 します。

〈 後 略 〉

□ 参考 文献・出典

「 今日 の 芸術 」
岡本 太郎 著
知恵の森 文庫
光文社 発行

岡本 太郎 記念館
https://taro-okamoto.or.jp/
岡本太郎・ウィキペディア
フリー百科事典
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E6%9C%AC%E5%A4%AA%E9%83%8E