~今いる学校や職場での立場や地位を失いたくない~ 対話無き日々
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のつづきです。
皆が、友人や同僚などにも本音を言えず、同調圧力に屈する。
こんな国で、経済力をはじめとする国力の低下が始まれば、個々が既得権益に
しがみつこうとするのは自明であろう。
既得権益は悪徳政治家や金持ちだけのものではない。
今いる学校や職場での
立場や地位を失いたくない
これも、その人その人が、これまでの人生で得てきた既得権益に対する防衛
思考である。
国力が低下してきている国
という「沈みかけた船」の中でさえも、他者と協力して脱出経路を探したり、
船が沈まない方策を考えるのではなく、今座っている自分の席にしがみつき、
できれば自分だけは、さらに少しでも良い席を確保しようとするのである。
このような状況下で対話など生まれるわけがない。さらに言えば、自分の腹の
内を知られてしまうかもしれない対話などしたくないという心理が働くのは
自然な流れなのかもしれない。
------------- 長屋の対話民主主義余禄 -------------
「長屋って何だ。おけら長屋での生活は、お店での住み込みとはまるで違う。
立場の異なる庶民たちが、干渉し合い、助け合い、一緒に泣いて、そして笑う。
そのためにはだれかが我慢し、折れることも必要なのだろう。
今は自分にその番がまわってきているのかもしれない。
次にはだれかが自分のために我慢し、折れてくれる日がくる。
それが長屋の生活なのだ。」
畠山健二:本所おけら長屋(一), PHP文芸文庫,2013 より
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つづく-> ~匿名的 没人格的 単発的~ 対話無き日々
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