今回紹介する記事は
2024年2月24日付けの
 
「毎日新聞」の記事です。
  
【ある保守思想誌の終刊】


というタイトルで、
専門編集委員伊藤智永氏が、
政治的に正しく、
分析・操作したところで、
停戦をもたらすのは難しいことについて、
紹介しています。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

 ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

 ロシアのウクライナ侵攻が3年目に入った。

出口は見えない。

2年前、
即時訂正論を「不正義だ」とののしった人たちの「正義」は今、
どこを漂うのか。

 イスラエルのガザ侵攻は、
自営を超えた無差別虐殺をやめない。

それでも、
イスラム組織ハマスの奇襲を「許しがたい不正義」と憤った人たちが、
法外な「正義」の過剰には沈黙する。

 正義感は、
それまで安住していた社会と秩序を疑わない態度に根ざす。

社会正義を求めるあまり、
人や自然のあるべき姿から遠ざかる経験は珍しくない。

 私たちの国際政治学や国際法が、
今の世界にはほとんど役に立たないと知った。

国際社会と国際組織の無力も理解した。

麻生太郎・安倍晋三の価値観外交が掲げた「普遍的価値」の普遍性そのものが、
今や心もとない。

 20世紀をリードしたアメリカ製の価値ではないか。

その衰退は否定しようもなく進んでいるのではないか。

いや、
21世紀も盟主・アメリカの座は揺るがない。

だから、
この価値観同盟で結束するのだ。

そう力む人たちが、
「もしトラ(もしもトランプが米大統領に再選したら)」
を語る時、
今や悪夢の再来ではなく、
「それも悪くないかも」
との期待感が込められているのにお気づきだろうか。

普遍的価値の哀れ馬脚がのぞく。

 1月末、
保守思想誌「ひらく」(A&F刊)が10号で終刊した。

年2回、
5年間と当初から決めていたというが、
全号手にした愛読者として誠に惜しい。

 監修の佐伯啓思氏は、
約30年前の書籍「『アメリカニズム』の終焉」以来、
独自な保守の論陣を張ってきた。

普遍性をうたうアメリカ製グローバリズムが、
実は歴史・文化の多源性を許さず、
世界の生の様式を画一化へ駆り立てゆくのはなぜか。

一方で世界の政治・経済体制は分極化していく。

そんなアメリカ主義の独善と限界を突いてきた。

もちろん安倍晋三の親米保守には批判的だ。

 「ひらく」は、
軽く易しく手短に知りたがる「ファスト教養」にあらがい、
読みにくくても挑戦的な長い論考が魅力だった。

現実課題の処方箋はないが、
急がば回れ。

価値観の根っこにある思想を歴史的に掘り下げなければ結局、
目先の正義に右往左往する。

 政治的に正しく、
モノやカネやデータを分析・操作したところで、
ウクライナやガザに停戦をもたらすのは難しい。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

読みにくくても挑戦的な長い論考、
急げば回れの重要性について、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?

安倍晋三一味以降、
簡単に・わかりやすく・一言でということが、
とかく素晴らしいことにすり替わってしまったと思っている。

読みにくくても挑戦的な長い論考が魅力だった「ひらく」と相容れなさを鑑みると、
やはり安倍晋三一味は、
本当の保守とは別物だったと思えてならない。

麻生太郎が近日、
トランプ参りに訪米したらしい。

もしトラ対策とのことだが、
普遍的価値の哀れ馬脚がのぞいているということなのだろうか。

目先の正義に右往左往しないようにするには、
やはり急がば回れを忘れないようにしたい。


(4)今後、どうするか?    

・伊藤智永氏に関する記事をスクラップする。

・本当の保守に関心を持つ。

・急がば回れのことわざを忘れない。


…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
  

伊藤智永氏に関する記事は、
以前も紹介しました。

軽く易しく手短に知りたがる「ファスト教養」とは、
相反する考えを忘れてはいけないと思います。

皆さんも、
急がば回れを忘れないようにしましょう。

どん詰まりになった時は、
原点回帰であります。