ペロブスカイト太陽電池の建材一体型についての最新情報
2023年8月、パナソニックは、世界初のガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池のプロトタイプを開発し、技術検証を含めた1年以上にわたる長期実験を開始したと発表しました。
この実験は、福島県の「FUJISAWA サスティナブル・スマートタウン」内のモデルハウスで行われており、2024年11月29日まで実施されます。
実験では、発電性能や耐久性などの確認が行われています。発電性能については、実用サイズ(804㎠)での世界最高レベルの発電効率(17.9%)を実現しています。耐久性については、1年以上の設置で、発電性能の低下が確認されていません。
実験の結果が良好であれば、パナソニックは2025年頃の事業化を目指しています。
他にも、中国の「天合光能」や、韓国の「LG化学」なども、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の開発に取り組んでいます。
これらの企業は、発電性能の向上や、耐久性の向上、コストの低減などの課題を克服し、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の普及を目指しています。
ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の普及が進むと、以下のメリットが期待されます。
- 太陽光発電の設置場所の拡大
- 建築物のデザイン性向上
- 建築コストの削減
ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池は、再生可能エネルギーの普及や、建築物の省エネルギー化に大きく貢献することが期待されています。
中国の「天合光能」について建材一体型の進捗度
中国の「天合光能」は、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の開発に積極的に取り組んでいます。
2023年10月には、発電効率16.9%のガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池モジュールを開発したと発表しました。これは、同社が2022年10月に発表した発電効率15.9%のモジュールから、0.1%の向上となります。
また、2024年1月には、発電効率17.2%のガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池モジュールを開発したと発表しました。これは、同社がこれまで開発したガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池モジュールの中で最高の発電効率となります。
天合光能は、2025年までに発電効率20%のガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池モジュールの開発を目指しています。
耐久性については、2023年10月に発表したモジュールで、屋外で1年以上の実証実験を行い、発電性能の低下がないことを確認しています。
コストについては、天合光能は、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池モジュールのコストが、従来のガラス太陽電池モジュールとほぼ同等になると予測しています。
天合光能は、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の量産化に向けた取り組みを進めており、2025年頃の事業化を目指しています。
天合光能のガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の進捗度をまとめると、以下のようになります。
- 発電効率:17.2%(2024年1月時点)
- 耐久性:1年以上の屋外実証実験で発電性能の低下なし
- コスト:従来のガラス太陽電池モジュールとほぼ同等と予測
天合光能は、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池の開発で世界をリードする企業として、今後も注目されています。
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