高校の校門からは直線の道の先には電車、右に曲がればバス停がある。

さぁ、どっちに行くんだ?


よしっ、右に曲がった。

バスに乗るんだな

猛ダッシュで走った

真っ赤な有名なスポーツカーに乗る瞬間だった


「ま、待て!」


驚いて俺の姿を見たら、急いで車に乗りこんだ。

な、何だよ、アイツ!

年上の彼女でもいたりして…


運転席から、真っ赤なワンピースに派手なサングラスをかけた女性が降りてきた

な、何?


「こんにちは〜、息子がお世話になってます。私、母のユ、、じゃなくて


ゆ⁇


「は、母ですぅ。何かご用かしら?」


「お、お母さんですか。

お世話になっています、あの、、同じ高校のダンス部の池﨑です。えーと、息子さんに話しがありまして、、」


「あら、あら、まぁ、こんなイケメンさんが

知り合いだなんて。ステキだわぁ」


サングラスを外してニッコリと微笑んだ、

めちゃくちゃ、キレイな人なんだけど?

お母さんというか芸能人?


「ほら、降りて。カフェにでも行ってきたら?」


お母さんの言葉に面倒くさそうに高級な車から

降りてきて俺の顔を見てちょっとだけ頭をさげた。

あー、俺、嫌われてんのかなぁ…ちょっと落ちこむんだけど、


「あの、、母からチケットもらったんで

行きませんか?」


チケットを渡されたら、駅前の有名ホテルの

最上階のカフェの優待券…


「ここ、制服で大丈夫なの?」


「はい、大丈夫です。じゃあ、行きましょうか?」


慣れた感じでスタスタと歩いていく転校生…

なんか、謎過ぎる…


最上階の超オシャレな空間のカフェに

躊躇なく入ってスタッフと和かに話してるし。

俺らは個室のめちゃくちゃ高そうなソファと

テーブルがある部屋に案内された


「ここなら、完全に個室だから。安心して下さい」



「い、いやさ、別に個室じゃなくてもいいけどさ、

げっ!」


高そうなソファに座ったら、想像以上にふわふわして驚いた俺に

何気にクスッと笑う転校生…


やっぱり、、どこかで会った筈なんだ


「俺と、、会った事があるよね」


「…」

大きな瞳が、ちょっと揺れた気がした


「絶対、会った筈なんだ!

小さい頃かもしれないし、覚えてないかもしれないけど。だけど、俺は確信してる!」



「…、知らないです」

俯いたまま、つぶやいた



「名前…教えて?」



ずっと俯いたままの姿に、

そんなに辛い出来事があったんだろうか、、


そっか、俺が知らないだけで

傷つけた事もあるかもしれないね…



「わかった、もう、聞かな…



ゴンゴン!


突然、完全個室の部屋の扉を叩く音がした


ゴンゴン!


な、何なんだ!?


扉が開いた…


「ひろむちゃーん!!来てたのぉ?」


だ、誰?

芸能人みたいなイケメンが

ひろむちゃんに抱きついてきた

マジで誰だよ、おまえは⁈


って言うか、ひ、ひろむ…?ちゃん?



「会いたかった!」



何故に3人で、ひろむちゃんを真ん中にして

抱き合った…


思い出した…、可愛い、、

俺のひろむちゃん、、


あれ?

ひろむちゃん、小さかったような…気がしたけど、

いや、、抱き合ってるイケメンはだれなんだよ?


「ひろむちゃん!聞いてよ!

僕、オーデションに合格したんだ!

地球でアイドルするからね!」


地球でアイドルって、今のアイドルっては宇宙を目指してるの⁈グローバルってスゴいな…


「ジーン…、国王、、じゃなくて

お父様は許してくれたの?」


「うん、それが、フェンじゃなくて

お父様も地球にきてるんだ。

お母様は僕のマネージャーをするって張り切ってる」


ハァ…、意味がわからん…


「で、ひろむちゃん。この人だれ?」


冷たい視線を俺に向ける宇宙アイドル…、

いや、俺が聞きたい。

この状況、、どうなってるんだ⁈